2017年11月11日土曜日

結局イラクに大量破壊兵器はあった?

Uncomfortable Truths: Explaining Away Iraq’s Real WMD

Kim R. Holmes

イラクの大量破壊兵器が再び取り上げられるようになった。ニューヨーク・タイムズはアメリカ軍が5000の毒ガス兵器を搭載した弾頭、爆弾などをイラク攻撃が始まって以降見つけていると伝えた。先週はワシントン・ポストが、イスラム国がイラクの警察に対して毒ガス攻撃を行ったと伝えている。

一体どうなっているのか?イラクに大量破壊兵器が存在すると「ブッシュ大統領は嘘をついた」と私たちは聞かされ続けたのではなかったのか?今度はその数は数千に及び、人々を殺傷するのに十分なほど強力だと聞かされ続けている。

ニューヨーク・タイムズの記者は新たに回収された大量破壊兵器は1991年以前に製造されたもので、ブッシュ政権が「イラク攻撃の口実とした」大量破壊兵器プログラムの証拠として数えるべきではないと主張している。

その記事は言及するのを避けているが、国連の安全保障理事会はイラクに存在するすべての大量破壊兵器の在庫を、いつ製造されたかに関わらず破壊することをターゲットとしていた。それら大量破壊兵器が存在しているという事実は、幾つもの国連決議の上に課せられた武装解除の義務をサダム・フセインが破っていたということをはっきりと証明している。

そしてサダムがまさにその停戦合意に違反しているというのがブッシュ政権の国連に対する訴えだった。

サダムはイラン-イラク戦争の時に毒ガス兵器を使用した。1988年の3月に、サダムは自国民に対しても毒ガス兵器を使用し5000人のクルド人を殺害している。国連の安全保障理事会はイラクに対して幾つもの国連決議を通過させた。1991年の4月3日には、安全保障理事会はイラクに対してすべての大量破壊兵器とそれを運搬するミサイルの破壊を求める決議687を採択した。United Nations Special Commission (UNSCOM)はイラクにこの決議を遵守させるために設立された。

ブッシュ政権の交渉により採択された決議1441ではイラクが決議687の下で求められた大量破壊兵器プログラムの「正確で、一部ではなく全体像を示した、最終的、完全なる情報公開」を未だに行っていないことが問題だった。

最大の問題はイラクの大量破壊兵器プログラムがアクティブかどうかではなかった(以前の査察からサダムの大量破壊兵器製造プログラムによって大量の在庫が生まれていたことを国連は知っていた)。最大の問題はそれがどうなったかだ。アメリカの諜報機関の情報の正確性や妥当性は安全保障理事会にとってそれほど重要ではなかった。

UNSCOMの下部組織、United Nations Monitoring, Verification and Inspection Commissionの代表であるHans Blixもそれを認めている。彼は隠し持っていることが知られている大量破壊兵器の大量の在庫の行方をイラクが説明しないことに苛立ちを露わにしていた。彼は大量破壊兵器プログラムの全貌が明らかにされないことを「恐らくは、私たちが直面している最も重要な問題」と表現していた。

一旦イラク攻撃が始まると、すべては現在も稼働中のプログラムを見つけるためだったにすり替えられた。ブッシュ政権が不注意にも育つことを許したおとぎ話だ。馬鹿馬鹿しいまでにサダムが安保理決議に従っていなかったのだとしたら、今頃は一体どんな恐ろしいことが起こっていたのだろうか?

大量破壊兵器の在庫が見つかったという事実は「ブッシュ大統領が嘘をついた」というおとぎ話と明らかに食い違う。アメリカは安全保障理事会の場でサダムは査察の義務に違反しているとずっと主張し続けていた。アクティブなプログラムがあるとアメリカが提出した証拠の幾つかは誤りだった。だが国連が問題にしていたのはそれではなく、サダムが国連によって課せられた義務を遵守していないという事実の方だった。普段は国連のすべての言葉を聖歌のように受け止めている人たちだというのに不思議なことだ。

Show This Column to Anyone Who Claims Bush Lied about WMDs in Iraq

John Hawkins

リベラル派はブッシュ大統領の在任中ずっと「ブッシュは嘘をついた」とマントラのように繰り返していた。

そもそも、外国の諜報機関もサダム・フセインがアクティブな大量破壊兵器プログラムを持っていると考えていた。「ドイツ、イスラエル、ロシア、イギリス、中国、フランスの諜報機関」すべて、サダムが大量破壊兵器を保有していると考えていた。CIA長官ジョージ・テネットもイラクに大量破壊兵器が存在したことは「間違いない」と語っていた。

「アメリカの諜報機関によって傍受されたプライベートな会話の中で、イラクの高官がサダムが大量破壊兵器を保有し続けていると語っていた、イラクの将軍も彼が保有していると思っていた、イラク軍は毒ガス兵器から身を守る防御スーツを着用する軍事演習を実施した、だがそれはアメリカが率いる連合軍が毒ガス兵器を使用すると考えていたからではない」という情報を得ていたのであれば、CIAがそのように結論するのも無理はない。

ブッシュ大統領と同じ情報を送られていた多くの民主党の議員たちも同じ結論に達し、それをはっきりと語っていた。もしブッシュ大統領が嘘をついたと思うのであれば、ビル・クリントン、ヒラリー・クリントン、アル・ゴア、ジョン・ケリー、ジョン・エドワーズ、ロバート・バード、トム・ダッシェル、ナンシー・ペロシ、バーニー・サンダースも同様に嘘をついていたということになる。

バーニー・サンダースやヒラリー・クリントンだけを責めることはできない。国連の前査察官でさえもが同じことを言っていたのだから。このことはクリントン政権の国家安全保障会議で働いていたKenneth Pollackの発言によって確認できる。

『私はイラクの大量破壊兵器に関するワシントンでの会議に出席した。その会議には国連のUnited Nations Special Commission (UNSCOM)から20人近い前査察官が出席していた。その中の1人の高官が出席者に向かってある質問を投げ掛けた。「この中に現在イラクが秘密の遠心分離プラントを稼働させていないと思っている方は一人でもいらっしゃいますか?」。誰一人、疑っていなかった』

それも、ニューヨーク・タイムズが最近になって渋々認めたように、大量のWMDが実際にイラクで見つかっている。

2004年から2011年の間に、アメリカ軍と彼らによって訓練されたイラク軍はサダムによって製造された大量破壊兵器に繰り返し出くわしている。

それに加えて、「アメリカ軍は大量破壊兵器を搭載した弾頭や爆弾などを5000以上秘密裏に回収していたことが、回収の参加者やイラクとアメリカの高官に対するインタビュー、Freedom of Information Actによって公開された機密文書などによって明らかにされた」

サダム・フセインが自分のしていたことを必死で隠そうとしていた理由の1つは、彼が実際に大量のWMDの在庫を隠し持っていたからだ。だがそれだけがすべてではない。サダムはアクティブなWMD製造プログラムを持っていないというのがIraqi Survey Groupの結論だったとしても、それはまったくといっていいほど意味を持たない。

David Kayが2003年に自身のレポートの中で記しているように、

「新しい大量破壊兵器を製造するのにどれぐらいの時間が掛かるのかとサダムは軍の幹部に尋ねている。(WMDの専門家に尋ねた後で)彼はマスタード・ガスを製造するには6ヶ月もあれば十分だと答えた」

「ウダイ・フセインに尋ねられた他の専門家はマスタード・ガスを製造するのには2ヶ月、サリンを製造するには2年ぐらい掛かると返答した」

「在庫が残っていれば、製造ラインを1週間でアンスラックスの製造に切り替えることができると保証した」

「イラクの核兵器製造プログラムに関して、イラクの専門家や政府の高官から得た証言からサダムは最後まで核兵器を欲していたことが疑問の余地なく明らかにされている」

「これらの専門家や軍でプログラムを指揮していた人間は例外なく、サダムが大量破壊兵器を欲し続けていたと証言している。彼らの多くはサダムや彼の子どもたちから毒ガス兵器の製造にはどれぐらい時間が掛かるのかと繰り返し質問を受けていたことを認めている」

Duelferレポートにも、サダムがより大量のWMDを製造するつもりであったことが記されている。

「M16は数種類もの毒ガス兵器を製造する計画であったことが複数のソースによって示されている」

これらの事実と照らし合わせると、CIA長官からバーニー・サンダース、イギリスに至るまで全員がサダムが大量破壊兵器を持っていたと考えても驚きではない。それにも関わらず、ブッシュ大統領が嘘を言ったかのように糾弾されている。

Iraq's WMD: The Shameless New York Times Moves the Goalposts

Larry Elder

メディアが伝えるところによると、『ブッシュ大統領によって送られた諜報機関の予想とは異なり、大量破壊兵器の「在庫」は見つからなかった』

イラク攻撃の開始までに15ヶ月間の猶予があったことはメディアは一切考慮しない。イラク軍の前将軍Georges Sadaは2003年に攻撃が始まるまでの間に大量のWMDが陸路と空路によってシリアへと運び込まれたと、ずっと前から主張し続けている。国家安全保障局長官のJames Clapperも大量破壊兵器があると思っていたと語っている。だが大統領によって送られた「ウェポン・ハンター」は在庫を見つけられなかった。

ブッシュ大統領はまるで騙されたかのように見えた。

彼が嫌いな批評家たちは「ブッシュは嘘つきだ」とマントラのように繰り返し続けた。攻撃が始まる前の諜報活動について質問を受けたテッド・ケネディ議員は「私たちは何週間も何週間も何週間も嘘、嘘、嘘を聞かされ続けていた」と答えた。批評家たちは兵士の犠牲とお金が無駄になったと批判した。

そして現在、「イラクの毒ガス兵器による隠された負傷について」と題する10000単語、8部に渡るニューヨーク・タイムズの記事が突然に現れた。「アメリカ軍は大量破壊兵器を搭載した弾頭や爆弾などを5000以上秘密裏に回収していたことが、回収の参加者やイラクとアメリカの高官に対するインタビュー、Freedom of Information Actによって公開された機密文書などによって明らかにされた」と記事には書かれていた。

それも、兵士たちは大量破壊兵器のことを秘密にしておくように云われていた。

『兵士たちや政府関係者たちは彼らが見たものについて黙っているか、偽りを言うように云われていた。「重大なものはなかった」と言うように命令されていました、と最近退役したJarrod Lampierは語った。彼は、地中に埋められていた神経ガスを詰め込んだ2400発以上のロケットを見つけている』

『マスタード・ガスを詰め込んだ砲弾を処理した(その時に2人が負傷している)Jarrod L. Taylorは、「存在していないはずの兵器から怪我を負った」と冗談を語っている。国民は、10年以上も欺かれ続けていると彼は語った。イラクに毒ガス兵器は存在していなかったんだ、と人々が言っているのを聞くのが好きです、と彼は語った。『実際には大量にあった』と語った」

これは、ニューヨーク・タイムズ以外から情報を入手している人間にとっては驚きでも何でもない。2010年のウィキリークスのリークの後に、「ウィキリークスによって新たに公開された文書によると、アメリカ軍は何年も前から毒ガス兵器製造の実験場、毒ガス部隊、隠された大量破壊兵器に繰り返し遭遇していたという。特に毒ガス兵器は、イラクの戦場から消えてはいなかった。毒ガス兵器の在庫は存在し続けたままだった。ジハーディストたち、反乱軍、外国のエージェント(恐らくはイラン人)はこれらの在庫を必死に求めた。恐らくは悪事を企んでいるに違いない」とWiredは書いている。

それにも関わらず、ニューヨーク・タイムズは「新たに見つかった大量破壊兵器はブッシュ政権の攻撃の理由を正当化するものではない」と未だに主張している。意味が分からない?ニューヨーク・タイムズによると、見つかったWMDは「古く」、「劣化していて」、「アクティブな」兵器製造プログラムによるものではないからだという。「アクティブ?」

だがニューヨーク・タイムズの爆撃記事が現れる数日前に、MSNBCのRachel Maddowはどうして彼女はブッシュ大統領が「嘘をついた」と思うのかを再び言い直している。その中で彼女は「アクティブな兵器プログラム」は言うに及ばず、一度でも「アクティブ」という単語を発しただろうか?

「未だに…右寄りの人たちにですが…現実にサダム・フセインが本当に大量破壊兵器を保有していたと信じている一向に学習をしない変人じみた人たちがいます。彼は持っていたに違いありません。ジョージ・ブッシュが間違うはずがありません。変人だと言ったのは…なんとそのジョージ・W・ブッシュ自身が自分は間違っていたと認めているからなのです。イラクは大量破壊兵器を保有していませんでした…」

「選挙が4週間後に迫っています。今日は私たちの政府が、イラクの大量破壊兵器に関する話はすべて嘘だったと公式に認めてから丁度10年目です。嘘だったというような糾弾ではないのです。嘘なんです。私たちは嘘だったと認めたんです」

それから彼女は、すぐさま壇上に飛び乗った同僚のLawrence O'Donnellにバトンタッチした。だが彼も、彼女と同様に、「アクティブ」などという言葉を発しなかった。「レイチェル、これは本当のことだとは思いたくないんですがね…あなたのために予言をしてあげましょう。(笑いが起こり始める)イラクに大量破壊兵器があったと信じている共和党員に関してはあなたが最後に言ったことは当てはまっていませんよ」(会場が笑いに包まれる)。

イラクに大量破壊兵器があったということを私たちは今では知っている。

ニューヨーク・タイムズ、民主党員、MSNBCは、正しいことを行ったというのに批判者からは叩かれるだけだったブッシュ大統領に謝罪すべきだ。

NYT: Iraqi WMD Existed And The CIA Bought Them

By streiff

ブッシュ政権はリベラルからの言い掛かりにどうして反論しないのかというのが謎の1つだった。このことが最も深刻な影響を与えたのはイラクのWMDに関する問題だった。イラク攻撃の際に語られた理由の1つはサダムが毒ガス兵器を保有しているということだった(核兵器開発の可能性も)。

ブッシュ政権は攻撃の間、WMDを見つけることができなかった。メディアは「ブッシュは嘘をついた」と繰り返し唱え続けた。イラクに大量破壊兵器は存在しなかったというのは政治の世界では既成事実と成り、その結果共和党は議席を失った。ブッシュ政権は最後の2年間を危険なほどに愚かな民主党員が過半数を占める議会の相手をしなくてはならなかった。そして、ホワイトハウスは頭が空っぽでご都合主義の反米主義者の手に渡されることになった。

だが、そのダムが崩壊を始めている。

ワシントン・ポストは、アメリカ軍の兵士がイラクでWMDによって負傷していると伝えた。存在しないものによって怪我を負うのはとても難しいことだ。今度はニューヨーク・タイムズが、WMDが見つかっているだけではなくそれを買い取るプログラムまで存在していると伝え始めた。

「アメリカ軍と共に行動していたCIAは、イラク人から神経ガスが詰め込まれたロケットを繰り返し購入していたことを明らかにした。アメリカ政府高官の話によると、イラクに存在している毒ガス兵器がテロリストたちや軍隊の手に渡らないようにするために秘密にされていたプログラムの一環だという」

Operation Avariceと呼ばれる、この前例のないほどの兵器買い取りプログラムは2005年に始まり2006年にも続けられている。そして軍はこれにより大量破壊兵器の拡散は阻止されたと見做している。そのプログラムのお陰でサダム・フセインのバース党が1980年代に製造していたが、国連の査察の対象からは外されていた国際的に最も非難された毒ガス兵器の1つ、ボラックロケットを少なくとも400発回収し破壊することができた。

それらの兵器は錆びたスクラップなどでは決してなかった。神経ガスが詰め込まれた弾頭は壊滅的なだけでなく10年間の保管の後に予想されていたよりも高い殺傷能力を有していた。このことは予想よりもより洗練されていた兵器プログラムが存在していたか、湾岸戦争以降も兵器の製造が続けられていたことを示唆する。

ブッシュ政権で「大量破壊兵器が存在しない」というおとぎ話に反論しないことを決めたのが誰であれ、National Press Clubの前で自殺のフリでもしてみるべきだ。彼らにバラク・オバマ当選の責任があるのだから。

0 件のコメント:

コメントを投稿