by Christopher Balding
ある経済学者にとって、過去の税制を理想化することはドン・キホーテの挑戦のようになっている。例えばKrugmanは以下のように書いている。
1960から1963の最高税率は91%でその後60年代の終りまでは70%から77%だったので、この主張は奇妙だ。言い換えれば、Krugmanはこのグループがある年度では名目税率以上の実効税率を課せられていたと主張している。
このデータはよく理想化される91%の税率とはまったく異なる姿を示している。グラフで示してあるように、内国歳入庁のデータによると1966から1970の所得上位1%の実効税率は30.85%だ。問題にされている期間を通して、所得上位1%の実効税率が35%を超えたことは一度もない。
意見があるのであれば言ってほしい。
以下、コメント欄から
msmith on December 1, 2012 at 1:11 am said:
Balding教授、Krugmanの主張に対して真っ向から反論することは出来ないのですか?所得上位0.01%(所得上位1%ではなく)の実効税率はいくらですか?1960の実効税率(1966ではなく)はいくらですか?
The Man on December 1, 2012 at 4:54 am said:
それは2つの非常に単純な理由により出来ません。第一に、ここではIRSのPublic Use Fileというデータを用いています。これには1966以前のデータはありません。ですからそれ以前の税率を計算することが出来ません。やりたくないとかそういう理由ではなく単にデータがないからです。第二に、データの技術的詳細に立ち入ることなく簡単に説明すると、所得上位0.01%ではサンプルサイズが小さすぎて有用な数字が得られないと思ったからです。言い換えると、1%の1%の税率を計算するのに十分なデータが得られなかったということです。ようするに、あなた同様興味はあるのですが残念なことに直接的な比較はできなかったのです。
tt31 November 30, 2012 at 11:55 am
これを読んでいて少し混乱したんだけど、1)彼はKrugmanが0.01%と言っているのを1%と勘違いしたんじゃないのか?2)彼はKrugmanの元の引用にリンクしていないんじゃないか?彼はデータの用い方がおかしいと主張しているのかそれとも解釈がおかしいと主張しているのか?
Krugmanは明らかにこの論文からデータを持ちだしている。
Piketty and Saezの推計では1960から1977の所得上位0.01%の実効税率は67.7%から75.0%となっている。同じ期間の所得上位1%の実効税率は43.4%から47.2%だ。
(補足)tt31氏のコメントは単に誤解で、Mark A. Sadowskiの挙げているPiketty and Saezは強く批判されている。
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