2016年3月19日土曜日

Fact-Checking the President on Health Insurance

Scott Harrington

先週の議会での演説でオバマはいつもやっているように民間の医療保険を悪魔のように見せることで自分の意見を正当化しようとした。彼は以下のような内容で攻撃を開始した。「病気になった時に保険会社が支払いを拒否したりまたは費用のすべてを支払わないということを、より多くのアメリカ人が気が付き始めている。このようなことが毎日起こっている」。

そのようなことは保険会社と適正な契約を交わし契約条項を順守している人にあってはならないことだ。だが彼が持ちだした事例には偽りの記述または情報の隠匿による契約の取消が含まれている。医療保険は病気になった後になって保険を購入したり悪意を持って情報を隠匿するような人が多数を占める場合には機能しない。

伝統的な慣行として、保険会社は費用の掛かる健康履歴の調査にではなく応募者が申告する健康状態に関する情報の信頼性に依存してきた。その代わりとして保険会社は契約が成立したすぐ後に費用の高い治療が行われた時など、疑わしいと思われた事例に対してより詳細で費用を掛けた調査を事後的にある程度行ってきた。

この慣行により(すべての応募者を調査する場合または情報の正確性に関係なくすべての支払いに応じる場合と比較して)大幅な費用の節約ができ保険料も引き下げることが出来る。さらに、幾つかの州は記述の誤りや情報の隠匿が病気に直接関係している場合には契約の取消を制限している。多くの州はそうではない。

保険会社を悪く見せるためにオバマは「彼自身も知りさえしなかった胆石のことを報告していなかったため治療の最中に契約を取り消された」というイリノイ州の男性を例に挙げる。「保険会社は彼の治療を延期させた。彼はそのせいでなくなった」と続けた。

彼はこの例を以前にも用いているが、彼の言うことはSubcommittee of Oversight and Investigation of the House Committee on Energy and Commerceでの業界慣行に関する6月16日の公聴会での記録によって退けられている。彼の妹は、Illinois Attorney General’s Officeによる調査の後に保険会社が彼女の兄の契約を再び有効にしていると証言している。彼女は彼女の兄が、予定されていた細胞移植手術を「限られた治療期間」とされる3週から4週の間に「この治療に関して全世界で最も有名な医師の一人」から治療を受けその治療も「極めて成功裡に終了し」、「それによって彼の寿命は約3年半長くなった」と証言している。

オバマの持ち出す2番目の例が「ニキビなどの皮膚病を報告するのを忘れていたために契約をキャンセルされて2回も乳房切除手術を受けることになった」というテキサスの女性だ。彼は「彼女の契約が再び承認された頃には彼女の乳房がんは2倍の大きさになっていた」と語っている。その女性の6月16日の公聴会での証言は彼女の手術が何ヶ月か延期されたことを確認している。その公聴会では皮膚科医のカルテに彼女の皮膚の状態が前がん性のものであるかもしれないと記されていたことが示されている。さらに保険会社は彼女が不整脈の問題を明らかにしていなかったことと彼女が契約時に故意に体重を過少申告していたことを問題にしている。

これら2つの事例は5年間に保険会社が発行した何百万もの契約書の中から特定された20000の契約取り消しに関する11万6000ページもの文書を議会職員が分析して最も悪質な事例として報告されたものだ。保険会社の代表は契約の1%の半分以下だけが取り消されていると証言している(0.1%以下)。

仮に現在の法律や制限では不十分だというのであれば、オバマの提案する医療法案などを採用する必要などまったくなく不正を標的とした様々な手段が明らかに存在する。

演説の後半で、彼はアラバマ州を例に出し医療保険業界で競争を促すために政府による保険が必要だと訴えた。彼はアラバマ州の保険市場の90%が一つの保険会社によって支配されていると非難し、高い市場占有率によって「最も健康な人を都合よく選んで最も健康状態が悪い人を追い出そうとすること、中小企業に高い保険料を吹きかけること、保険料率を操作することによって消費者に不利に働きかけることが容易になる」と主張した。

Birmingham Newsは、アラバマ州最大の保険会社で非営利のBlue Cross and Blue Shield of Alabamaの市場シェアは75%だとこの演説のすぐ後に報じている。その会社の代表は過去10年間「利益」が保険料のわずか0.6%で管理費は保険料の7%だと指摘している。全米の39のBlue Cross and Blue Shieldのプランの中で4番目に低い。

同様に、2007年の12月31日にAlabama Department of Insuranceによる報告書はこの保険会社の保険料に占める医療費還付の割合が92%だったと指摘している。管理費も先程の報道の通り7.5%だった。その純利益(投資による所得も含む)はその年度の保険料の2%だったとも指摘している。

これらの消費者フレンドリーな数字に加えて、今月のConsumer Reportsによる調査によって、Blue Cross and Blue Shield of Alabamaの顧客満足度が41のPPOプランの中で全米で第二位であることが明らかになっている。競争の欠如ではなく、この会社の効率性がその市場占有率を説明しているのだろう。特にUnited HealthcareやAetnaなどの大手がアラバマ州に参入するに際して、明らかな障壁などないことを考慮すればなおさらだ。

法案の作成には注意深い分析とベネフィットとコストに関するきちんとした議論が必要となる。オバマが自分の意見を押し通すために民間の保険を悪く見せようとし続けてもその目的を達することは出来ないだろう。

結局、長生きしたいならアメリカに行け?

Talk about the Facts with Bill Clinton

Jonah Goldberg

日曜日のテレビ番組「Meet the Press」で、ビル・クリントン元大統領はオバマ大統領の医療法案が議会を通過すれば国民がすぐにそれを気に入るだろうと予想したのは間違いだったと謝罪したことで話題になった。以下が彼の発言だ。

「私は2つの理由で間違いを犯した。第一に、その法案の恩恵が3年か4年で行き渡ると思っていた。ところが法案を実装するのには長い時間が掛かった。そして第二に、その法案に対する攻撃が極めて強烈でしかも効果的であった、というより今も続いている。だが私はあの法案が重要だと考える。政治のことは忘れよう。事実に関して語ろう。反対派があの法案を廃止したい本当の理由は、反対派が現状を気に入っているからなのだ。反対派は毎年人々を放り投げ政府に彼らを拾わせる。私たちは所得の17.2%を医療に支出している。他の国で10.5%以上支出している国はない。それなのに私たちの乳幼児死亡率は他の国よりも高く平均寿命は他の国よりも低い。私たちは他の国より優れた医療システムを持っていない。どういうことだろうか?これが私たちが抱える100兆円の弱点だ。この100兆円を手にした人々は情報を拡散させるのに十分なお金を持っている。誤った情報をだ」。

クリントン元大統領がそれ程までに事実を知ることに夢中になっているようなので、少しの間事実を確認してみよう。彼は医療を国有化したい人がよく好む議論をここでも繰り返している。医療の国有化によって、乳幼児死亡率と平均寿命が改善するというものだ。他の国は医療を国有化しているので重要なのは医療の国有化に違いないという単純な議論だ。

平均寿命を見てみよう。もちろん医療システムと平均寿命とには幾分かの関連はあると思われる。だが他の要因のほうが圧倒的に大きい。

例えば、Robert Ohsfeldt and John Schneiderは平均寿命統計から傷害(故意的なもの、そうでないもの)の要因を除外すると、自動車事故や殺人(必ずしも犯罪を意味しない)で死亡していないアメリカ人の平均寿命は他のどのヨーロッパ諸国よりも長いことを発見した。これは65歳以上のアメリカ人の平均余命が何故イギリスよりも長いのかを部分的に説明しているだろう。

2006の研究、「Eight Americas」によるとアジア系アメリカ人の女性の平均寿命は87歳(New Jersey、Bergen Countyで91歳)だった。集団としてのアジア系アメリカ人の平均寿命は84.9歳(85歳)だった。彼らの一人あたり所得は(1ドル=100円として)215万円と極めて低いのでこの違いは所得では説明することが出来ない。第二世代のアジア系アメリカ人の女性の平均寿命は日本の女性より3年以上長い。

一方、サウスダコタのアメリカ・インディアンの平均寿命はわずか58歳だった(おかしなことに彼らはHHSが運営するIndian Health Serviceという公的医療によってカバーされている)。インナーシティの黒人男性の平均寿命も66.7歳と短い。北部平原地帯の白人は他の白人よりも平均寿命が長い。

クリントン元大統領はオバマケアによってこれらの乖離が平準化されると本気で考えているのだろうか?仮にそうであれば、平均寿命の違いは保険や医療へのアクセスの違いよりも幅が大きいことを示したこの研究のことをよく知っておくべきだ。要するに、医療以外の要因の方が平均寿命に大きな影響を与えている。

乳幼児死亡率に関してもほぼ完全に統計による作り物だ。この記事が既に長くなってきたので彼らの主張が抱える問題点を指摘したこの記事を読むことを推奨する。
A Headline You Probably Won’t Hear from the Left

Andrew G. Biggs

私は他の国と比較したアメリカの年金の寛大さに関する記事を最近書いた。左寄りのシンクタンクは他のOECD諸国の年金の平均給付を見てアメリカが最も少ない部類に属すると比較している。政府の役割に関して我々と価値観を共有している他のアングロサクソン諸国と比較した時にアメリカがちょうど真ん中に位置していると反論した。

だがここに左寄りのシンクタンクは決して引用しないと賭けてもいい他の比較がある。それは患者自身が負担した医療費の自己負担額が医療費全体に占めるシェアの比較だ。このシェアは患者が医療の質をモニターしたり他の財やサービスと比較するインセンティブを生み出すので重要だ。医療貯蓄口座、保険料補助、そして他の市場原理に基づく医療政策もこれらのインセンティブを改善することを目標としている。では他の30のOECD諸国と比較してアメリカの自己負担額のシェアはどの辺りなのか?我々は26番目にいる。医療費に占める自己負担額のシェアが12%だということを意味する。これは世界で最も社会主義的と思われるイギリスのシェアとほとんど同じだ。


実際、アメリカの自己負担額のシェアはOECD平均の19%を3分の1下回っている。この割合を大きく下回っている国はフランスとオランダしかない。アングロサクソン諸国と比較しても最も低い部類に入る。オーストラリアは18%、アイルランドは14%、カナダは15%、ニュージーランドは14%だ。

アメリカの医療費が高いというのはリベラルの自作自演だった?

How to Make Health Insurance Affordable

Devon Herrick and Ariel House

Problem: Excessive State Mandates Increase Costs.

各州毎の規制の違いや義務付けの違いが個人医療保険市場での非常に大きな保険料の違いを生み出している。各州に保険を規制する権限を与えたMcCarran-Ferguson Actは州の市場を競争から隔離し被保険者がそのほとんどを欲していないか必要としていない各種の義務付けを強要している。例えば、

・4分の1の州が鍼治療と結婚相談をカバーすることを義務付けている。

・半分以上の州がソーシャルワーカーの給付をカバーすることを義務付けている。60%が不妊治療をカバーすることを義務付けている。

・7つの州がかつらをカバーすることを義務付けている。9つの州が補聴器をカバーすることを義務付けている。

全体で、アメリカには1900以上もの州による義務付けが存在する。幾人かの法律作成者は利益団体の求めに応じて保険会社に特定のサービスや提供者をカバーさせている。その結果、保険料は高くなり保険非加入者の4分の1が市場から追い出されていると試算されている。

Problem:  No National Market for Insurance.

大部分の保険会社は複数の州にまたがって活動しているがその保険の中身は各州の規制に沿ったものにしなければならない。その結果として、全米規模の競争的な個人医療保険市場は存在していない。その代わりに分断された保険料の大きく異なる市場が存在する。



・ウイスコンシン州の家族向け医療保険プラン(4人家族)は(1ドル=100円として)30万円だが、同じ保険がニュージャージー州では103万円掛かる。

・ユタ州の同様の保険は32万円だが、ニューヨーク州では122万円掛かる。

・ミシガン州の同様の保険は41万円だが、マサチューセッツ州では168万円と膨大に掛かる。

保険料のこの違いは地域間の医療費の違いではなくほとんどが州の規制によるものだ。

Wrong Solution: More Regulation.

リベラル派の最近の提案(バラク・オバマ議員、カリフォルニア州、イリノイ州、ペンシルバニア州を含む)には医療費を引き上げることが一貫して示されている2つの規制がほとんどに含まれている。ギャランティド・イシューとコミュニティ・レイティングだ。

(ギャランティド・イシューの説明、前回の記事で訳した内容とほぼ同じなので違う部分だけを翻訳)例えば、マサチューセッツ州とニュージャージー州ではこの規制により保険料が上昇した。

(コミュニティ・レイティングの説明、前回の記事で訳した内容とほぼ同じなので省略)

Right Solution: Interstate Competition.

John Shadegg (R-Ariz.)議員はHealth Care Choice Act (H.R. 4460)を提案した。(この部分も前回の記事と内容がほぼ同じなので違う部分だけを翻訳)これは競争的な全米規模の市場で人々が保険を購入することが出来るようになれば1200万人が新たに保険に加入するだろうと試算したミネソタ大学の研究と整合的だ。規制の強い州が最も大きな恩恵を受けるだろう(図2)。

Other Needed Reforms.

保険会社には「mini med」プランとしてよく知られる制限された給付プランのようにイノベーティブな商品を試す機会を与えられるべきだ。これは一般的に毎年限られた数の医者への訪問、限られた額の入院治療、処方箋をカバーするものだ。複数の州にまたがって活動するプロバイダーの優位性を活かした義務付け一切なしの保険のような、他の改革も消費者により数多くの選択肢を提供するだろう。

Conclusion.

(省略)
Exposing the Myths of Universal Health Coverage

Devon Herrick

リベラル派の提案はほとんどが民間部門への強制、保険料の規制、公的保険の拡大の組み合わせとなっている。これらの政策の推進者は規制をより増やし費用を多くの人に分散させることで保険を安く出来ると主張している。現実がこれらの神話を粉々にする。

神話3: ギャランティド・イシューとコミュニティ・レイティングは消費者を保護している

神話4: 保険会社は予想される医療費に基づいて個々人の保険料を決めることを許されるべきではない。その地域の保険料は若年者でも高齢者でも病人でも健康人でも同じでなければならない(コミュニティ・レイティング)。保険会社は病気になった人への保険の提供を拒否することを許されるべきではない(ギャランティド・イシュー)。

現実: これらの規制は圧倒的大多数の消費者を害している。全員が同じ保険料を支払うことになるというがこの規制がない場合に比べて健康な人はより多く支払い病気の人は支払いが少なくなる。よって大多数の人にとって保険料は上昇する。これらの規制があるすべての州でこれらの規制がない州に比べて保険の費用は遥かに高い。ニュージャージー州、ニューヨーク州、マサチューセッツ州がその良い例だ。America's Health Insurance Plansによる2007年の調査は以下のことを発見している。

・ケンタッキー州では(1ドル=100円として)年間25万円で保険を購入することが出来る。だがニュージャージー州では53万円掛かる。

・似たような保険がカンザス州では23万円で購入できる。ニューヨーク州では47万円掛かる。

・アイオワ州では22万円、ワシントン州では20万円で購入できる。マサチューセッツ州では85万円掛かる。


費用のかかる義務付けは保険の価値を低下させ多くの人は病気になって初めて保険を購入するようになりそれまで購入を待つことになる。推進者の望んでいるのとはまさに正反対の結果だ!

神話5: 公的保険の拡大により医療へのアクセスが拡大する

神話6: メディケイドまたはState Children's Health Insurance Program (S-CHIP)の受給条件の緩和により低所得者、中間所得層の医療へのアクセスが拡大する。

現実: 現実では事実は異なる。紙の上では、メディケイドのカバレッジは民間医療保険の給付よりもより寛大なように見える。潜在的には、メディケイドの加入者はすべての医者、すべての医療機関に無料で治療してもらうことが出来る。実際、保険非加入者とメディケイド加入者は治療を、同じ病院、同じ診療所、同じ緊急救命室で受けている。

その他の問題は公的保険の拡大によって人々が無料のプログラムを利用するために民間保険からの乗り換えを奨励してしまう(アメリカの公的保険はメディケイドに至ってはほとんど無料。メディケアの保険料も格安)ということが挙げられる(クラウド・アウトという現象として知られる)。例えば、

・1990年代のメディケイドの各1ドル毎の拡大に対して、49セントから74セントが民間保険から乗り換えた人の手に渡った。

・S-CHIPのクラウド・アウト率は60%だった。

・ハワイ州は自州の児童向け公的医療保険プログラムを廃止した。州政府が新規に加入した児童の85%が民間保険からの乗り換えであることを発見した後でだ。

所得が上昇するに従って民間保険でカバーされる率も上昇する。従って公的保険の受給条件の緩和により民間保険からの乗り換えも増加する。

結論: リベラル派の提案のほとんどは医療保険がどのように機能すべきかという自らの思い込みに基づいた神話の上に成り立っている。それらの提案は費用を増加させ支出を拡大させる規制を課すだけだろう。結果として消費者の選択肢は少なくなり医療に対するコントロールをより失うことになる。

恐怖の規制guaranteed issueとcommunity ratingとは何か?

How to Create a Competitive Insurance Market

Devon M. Herrick

John Shadegg (R-Ariz.)議員はHealth Care Choice Act (H.R. 2355)を提案した。これは(医療)保険会社がある州で販売していた医療保険を他の州の住人にも販売することを認めるものだ。これにより個人保険へのアクセスは増加すると予想される。Jim DeMint (R-S.C.)も第114回上院議会で同様の法案を提出した。もし実行されればその法案はより競争的で全米規模の医療保険市場を創出するだろう。

多くのアメリカ人は雇用主の提供する医療保険に加入している。だが1700万人ほどが州が規制する個人保険市場で自分自身で保険を購入している。4600万人が1年のうち僅かな期間保険に加入していない。費用の高さが個人市場で保険を購入する際の妨げとある程度なっている。従って、価格が低下すれば潜在的に多くの人に影響を与えるだろう。

The Cost of Health Insurance Varies Widely.

個人保険の価格は州間で大きく異なる。Commonwealth Fundとe-HealthInsurance.comは規制の異なる7つの州の保険の価格を比較した。保険のカバーする範囲はほぼ同じで免責額(保険がカバーする前に各個人が支払う金額、500ドルとすると保険加入者は医療費が幾ら掛かっても500ドル以上払わなくて良い)は(1ドル=100円として)5万円としている。図1が示すように、

(モデルとする)25歳男性はケンタッキー州では(今回はいつものように1ドル=100円ではそろそろ現在の為替レートと開きが出てきたのもあるので1ドル=120円とする)年間8万円で保険を購入できる(カバー範囲も同じ)。その保険はニュージャージー州では49万円するだろう。


カンザス州の同様の保険は12万円で購入可能で、ニューヨーク州では43万円だ。

アイオワ州では14万円、ワシントン州では22万円、マサチューセッツ州では33万円だ。

保険料の差は医療の費用の差ではなくほとんどが州の規制の違いによるものだ。

Many State Markets Are Not Competitive.

競争的な市場では生産者は費用を低下させそして消費者の需要を満たすような商品を提供しようとする。だがアメリカは個人保険で全米規模の競争的な市場を持っていない。各州の企業はMcCarran-Ferguson Act (1945)により州間の競争から守られている。この法律は各州に州の境界内で医療保険を規制する権限を与えたものだ(多くの従業員を抱える雇用主はこれらの州の規制の対象外となっている)。従って、50の異なる州の規制が存在することになる。そしてある州でライセンスを受けた保険会社が他の州の市場に参入する際の費用は高い場合が多い。結果として消費者は限られた選択肢しか与えられていない。多くの地域では個人市場では1種類の保険しか購入可能でない場合がある。よって消費者は価格の吊り上げられた保険を購入するように迫られるか個人保険の購入を完全に見送ることがある。

Lack of Competition Drives Expensive Mandates.

各州の保険市場は州間の競争から隔離されているので規制当局は保険会社に保険料を引き上げるようなサービスまでもカバーするように強要することが出来る。例えば4分の1の州が鍼治療や結婚相談をカバーすることを義務付けている。半分以上の州がソーシャルワーカーをカバーすることを義務付けていて60%が避妊用具をカバーすることを義務付けている。7つの州がかつらをカバーすることを義務付けていて9つの州が補聴器を義務付けている。

この推進者は義務付けの費用は小さいと主張する。だがこれらは積み重なっていく。Council for Affordable Health Insuranceによると、1843の州の義務付けがある。これらの義務付けは保険非加入者の4分の1を市場から追い出しているとの試算がある。

保険の費用を押し上げている他の2つの規制がギャランティド・イシューとコミュニティ・レイティングだ。

ギャランティド・イシューとは保険を提供しているすべての保険会社が健康状態に関わらずすべての応募者に保険を提供しなければならないことを意味する。まるで消費者を保護しているかのように聞こえるものの実際には保険料を押し上げることにより消費者に害を与えている。保険会社が応募者全てに保険を提供するように強制された場合、彼らは損失に対して保険料を引き上げる。結果としてほとんどの人にとって保険の価値が低下し、人々は病気になってから初めて保険を購入するようになりそれまで購入を待つようになる。その結果ビジネスとして成り立たなくなり、保険会社は市場を離れそれにより競争が少なくなるので保険料も上昇する。この現象はこの規制を導入しているすべての州で起こっている。

コミュニティ・レイティングとは保険会社が個々人の健康状態に合わせて保険料を調整することを出来なくさせることを意味する。この規制により保険料が各人で同一になるが、一方で健康な人の保険料が上昇し病気の人の保険料が低下する。それ故、大多数の人にとっては保険料が上昇することになる。図1が示すように、25歳男性の保険料がニュージャージー州でケンタッキー州の6倍高いのは大部分がこのコミュニティ・レイティングによる。費用の高さにより若く健康な個人は保険市場から離れリスクプールに健康的でない人の割合が高まる。これは保険料をさらに押し上げ保険に魅力を感じる人の割合がより少なくなる。

Reforms Are Needed.

Health Care Choice Actは消費者にインターネット上でまたは電話上や地域の販売代理店で個人保険を購入することを可能とさせる。どの州の住人であってもすべての保険から自由に選択できる。保険はその保険会社が拠点としている州によって規制される。従って消費者が鍼治療や不妊治療やかつらなどもカバーする高額の「キャデラック」医療保険を必要としないならばそれらを義務付けていない州の保険会社から購入することが出来る。消費者は予算に適した保険を見つけることが出来るようになるだろう。それによりより多くの人が手頃な保険にアクセスできるようになる。

2016年1月18日月曜日

(金融)規制は大きく緩和されたと故意に偽り続けていた馬鹿な経済学者に大量の人が騙された?Part9

NY Times Columnist: Glass-Steagall Wouldn't Have Prevented the JPMorgan Loss or the Financial Crisis

Matt Welch

ニューヨーク・タイムズ紙の「Dealbook」のコラムニストAndrew Ross Sorkinがリベラル派にとっては神聖にして犯してはならない思想に大穴を開けた。

「グラス・スティーガル法に纏わるミーム(文化的遺伝因子)が作られあまりにも繰り返し唱えられたので以下の内容がほとんど通説かのように信じられるようになってしまった。グラス・スティーガル法を廃止したせいで2008年の金融危機が発生したというものだ。その思想は過激化しほとんど宗教のようになってしまったのでグラス・スティーガル法が再び復活すれば次回の金融危機は避けることが出来ると信者たちは信じるまでに至っている」

「そんな都合のいい話があるはずもない。グラス・スティーガル法の廃止は金融危機の必須条件のように語られるようになったが、それは単なる歴史の捏造にすぎない」

「グラス・スティーガル法は前回の金融危機を防がなかっただろう。恐らく最近のJPモルガンの2000億円の取引による損失も防がなかったに違いない。その損失は投資銀行の部門でではなく商業銀行の部門で起こった」

「金融危機での最初の引き金はベア・スターンズ証券だった。商業銀行とは何の関わりもない投資銀行だ。グラス・スティーガル法は無関係だった。その次はリーマン・ブラザーズ証券だった。これもまた商業銀行とは何の関わりもない投資銀行でそれ故どちらにしてもグラス・スティーガル法の対象外だった。これらの次はメリルリンチ証券だった。これまたグラス・スティーガル法とは関係のない投資銀行だった」

「その次は保険会社のAIGでこれまたグラス・スティーガル法とは関係がなかった。ファニー・メイとフレディ・マックも加えるべきだろう。これらも同様にグラス・スティーガル法とは関係がない」。

元記事へのリンクはこちらだ。このコラムで私が気に入った部分はSorkinが当時民主党の上院議員になろうとしていたエリザベス・ウォーレンにグラス・スティーガル法の再制定は彼女が批判するものを何一つ妨げることはないということを渋々認めさせている所だ。彼女はそれ以降もその真逆の主張を繰り返しているにも関わらず。

「私との私的な会話で、彼女は金融危機を防がないにも関わらずグラス・スティーガル法の再制定を強行するのは何故なのか、その理由を語ったことがある。その理由とはそれが大衆にとって理解しやすいから、だそうで「矢面に立つことなく大衆の注目を集めることが出来るから」と語った」

「彼女はグラス・スティーガル法は単なるシンボルに過ぎないと付け加えた」。

我々が必要としていないものが、まさにそのシンボリックな政治だ。