2016年1月18日月曜日

(金融)規制は大きく緩和されたと故意に偽り続けていた馬鹿な経済学者に大量の人が騙された?Part7

No Matter What Tarullo Says, More Regulation Will Not Make Us Safer

Norbert Michel

FRB連銀総裁Daniel Tarulloは規模の大きな銀行に対して新しい自己資本額を求める提案を発表した。

ニューヨーク・タイムズはそれらの新しい「特別な」自己資本額が現在提案されている国際的な規制よりも厳しいだろうと報じている。以前にアナウンスされていた内容を考えると全く予想ができなかったという訳ではない。

だが彼はこの発言を議会の銀行委員会でもしている。「我々はこれらの金融機関の頑健性を高めることを意図している。この提案は金融機関にリスクを低減させるインセンティブも与えるだろう」。

この声明は金融危機に関して今も流されている2つの神話をよく表している。規制の緩和が金融危機を引き起こしたというものと、新しい規制によりそれを防ぐことが出来るというものだ。

第一に、FRBは銀行が何に投資すべきかまたはどのようなローンがまたはどれぐらいのローンが作られるべきかなどまったく理解していない。

第二に、金融機関は規制の緩和などされていない。事実、FRBの規制の権限は(その他すべての連邦規制機関も同様に)この100年間ほぼ拡大の一途を辿って来た。

これらの規制の正確な姿は時間とともに変化してきた。だが規制当局はレーガン大統領の頃から休みを取っていたというのではない。

1980年代には、預金に対する利子の上限が撤廃された。そして商業ローンを組んだり新しい金融サービスを提供するために「貯蓄」が許可された。だがこれらの変更は規制の緩和ではない。

1990年代には、銀行は州間で営業をすることが許可された。そして銀行持株会社は投資銀行業務に従事している会社と提携することが許可された。だがこれらの活動は今でも規制されている。

2000年代には、SECは資本ルールを修正し議会はCommodity Futures Modernization Act (CFMA)を通過させた。だがSECは今でもルールに従うことを求めているしそしてCFMAはどちらの規制機関が(SECかCFTCか)先物取引契約を規制するのかを明確にするために通されたものだ。

言い換えると、金融機関は規制緩和されていない。

この規制が緩和されたはずだという思い込みはFRBに関して特に馬鹿馬鹿しいものだ。FRBは自身が創設されて以来ずっと銀行を規制してきた。FRBは2008の金融危機の原因にもなった自己資本規制の策定に関わってさえいる。これが金融危機の原因になったのは規制当局が住宅担保証券が非常に安全だと考えていたためだ。

ドット・フランク法案がやったことはFRBの規制権限の範囲を拡大させたことだ。だから次の金融危機は違う結果になると期待する理由はないだろう。

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