Why Aren’t Banks Lending to Small Business? Ask Bernanke.
Scott Shane
3月29日のジョージワシントン大学での講演でFRB議長Ben Bernankeはまるで他人事のように「中小企業は(中略)融資を受けるのに現在苦労している」と発言した。そこにいた生徒が一人も理由を彼に尋ねなかったのが残念で仕方ない。FRBに責任があるからだ。
銀行家、中小企業家、政治家全員が金融危機以降中小企業への貸出が大幅に減少していると認めている。1億円以下の企業ローンは2007の6月から2011の6月の間に13%低下した。さらに貸し出された額は実質で見て19%減少したことをFDICのデータが明らかにしている。
だが、そもそも銀行は貸出によって利益を得る。貸出を拒否することによってではない。それでは何故銀行は中小企業への貸出を減らしているのだろうか?この減少はFRBが銀行に貸出基準を引き上げさせたことへの反応だ。
銀行の貸出基準が引き上げられれば融資を受けることの出来る企業は減少し中小企業への貸出は削減される。2006に融資を受けることの出来た中小企業は2011には融資を受けることが出来ない。Kansas Cityの銀行家Katherine Hunterが説明しているように「5年前は融資を受けることが出来たのに現在では融資を受けることの出来ない企業が存在する」。
銀行が貸出基準を引き上げたのはFRBがリスクの高い住宅ローンを組むのを止めるように銀行に圧力を掛けたからだ(そもそもが政府の住宅政策のせいだというのに)。不幸なことに、中小企業への貸出はその巻き添えを食らっている。
FRBによる締め付けは中小企業への貸出にダメージを与えた。中小企業の事業主の多くが運転資金を調達するのにホームエクィティを利用しているからだ。以前に説明したように中小企業の28%が住宅ブームのピーク時に住宅を担保に資金を借り入れていた。中小の事業を経営していた世帯の方がその他の世帯に比べてホームエクィティを積極的に利用していたことがFRBの研究によって明らかにされている。多くの中小企業が住宅を担保に資金を調達しているためFRBが銀行の貸出基準を引き上げたことにより中小企業の借入は減少した。
その上、(銀行が貸出基準を引き上げる時には)そのような引き上げは機械的に一律に行われる。それ故、住宅ローンへの貸出だけではなく銀行は中小企業全体への貸出も引き締めたことをFRBの上級融資責任者が明らかにした。
FRBは例え中小企業への貸出がかつてよりも減少したとしても貸出基準を引き上げた方が好ましいと判断したのかもしれない。だがそれならば現状何が起こっているのか正直に話すべきだ。摩訶不思議な外部の力のせいで「中小企業は(中略)融資を受けるのに現在苦労している」などと誤魔化すのではなく議長はFRBがそうさせたのだとはっきり言うべきだ。そのように正直に語る方が透明性を高めるというFRBの現在掲げている新戦略にもよく適合するだろう。
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