WHEN ADVISERS HATE ISRAEL
Joseph Klein
ヒラリー・クリントンはイスラエルのかねてからの友人だと言い続けてきた。「私は生まれてからずっとイスラエルの側に立ち続けてきた」と去年の11月に記事に記している。「大統領として私は戦い続けるだろう」と約束し「私が大統領に就任したその初めての月にイスラエルの首相をホワイトハウスに招くだろう」とも綴っていた。
壊滅的なイランとの合意を彼女がずっと支持し続けていることは「イスラエルのために戦う」と「誓約を交わした」という彼女の発言に疑問を投げ掛ける。イスラエルの破壊と「イスラム革命」を世界中に拡散させることを第一に掲げている過激な体制と穴だらけの合意を結ぶことは、中東に平和と安全をもたらしはしない。
さらに恐ろしい気持ちにさせられるのは公開された彼女の私的なeメールから、これまで私たちが学んできた内容の方かもしれない。これは彼女が国務省の長官だったというのに不注意にも用いていたメール・システムのことだ。一般に公開された彼女に最も近い側近からのメールの内容はイスラエルを心の底から憎悪する、彼女が受けていた助言の恐ろしさを私たちに伝えている。
「これらのメールは、彼女の側近の大部分はイスラエルとネタニヤフ首相を非難し、全力を持ってイスラエルをジュデアとサマリアの地から撤退させる戦略を練っていたことを示しているように思われる」とエルサレム・ポストはこれらのメールを読んだ後で結論している。
ヒラリーは単なる受け身の傍観者というわけではなかった。幾つかのケースでは彼女は自分が受け取ったアイデアをさらに発展させることに興味を示してもいた。
例えば、2009年から2011年に彼女の主な政策立案者だったAnne Marie Slaughterは彼女に向かってこのような内容のメールを送っている。
「これはクレイジーな考えと思われるかもしれません。「パレスチナのための誓約」と称するキャンペーンを始めたとしましょう。世界中の億万長者が展開するそのようなキャンペーンはパレスチナ国家樹立に強い信頼感を与えることになるでしょう。このキャンペーンの最中に入植地に家を建設しているイスラエル人たちを辱める効果もあるに違いありません」。
どうして「イスラエルのために戦う」と「個人的な誓いを立てている」はずのヒラリーはそのような馬鹿げた考えをその場で直ちに否定しなかったのか?もしくは単に無視してしまわなかったのか?実際には彼女はその提案を歓迎し「その考えにはすごく興味があります。ありがとう」とメールで送り返している。
レーガン政権時代にアメリカのイスラエル大使を務め、クリントン政権の二期目には外交問題の国務次官を務めたThomas Pickeringもイスラエルとパレスチナの状況に関する助言をメールで彼女に送っている。彼は後にベンジャジ公聴会の議長を務め、ヒラリーは「迅速にそして的確に」対応したと語っている。
2011年12月18日のメールで、ピカリングはクリントンの側近のCheryl Millsに、イスラエルの「占領」に対する「平和的な」パレスチナ人のデモを陰から奨励させるという彼の奇妙な考えをヒラリーに進言するよう尋ねた。デモは女性が先導しなければならない、とも付け加えた。
Tahrir Squareでの抗議をモデルとして、「パレスチナの土地の占領に関わるものすべてに対する平和的なデモ」を行うべきだと提案した。
ヒラリーは彼の提案が気に入ったようで、彼女の側近Monica Hanleyに対して「これも印刷しておいて」と注文している。
ヒラリーの正式なアドバイザーSidney Blumenthalは反イスラエル感情を剥き出しにしたメールを大量に彼女に送っている。例えば、イスラエルの首相ネタニヤフを「アメリカのユダヤ人団体(やネオコン、宗教右派、とにかく彼が嫌いなものであればすべて)にオバマ政権を攻撃させている」として彼を糾弾するメールを送っている。クリントンは、彼女が演説を行うAIPACの会場で彼に助言を求めた。
2010年5月31日のメールで彼は、イスラエルの自衛のための防衛網にダメージを与える目的で展開されていたガザ地区の船団の一隻をイスラエル軍が拿捕したことに関してクリントンにメールを送っている。イスラエルの行動はアメリカの外交政策と安全に悪い影響を与え「和平交渉を頓挫させる」と警告している。ヒラリーは彼のメッセージをJake Sullivanに伝え「FYI and itys(インターネットのスラングで、だから言ったでしょうという内容)」と伝えている。
これらは彼女が国務省の長官だった間に彼女が信頼するアドバイザーから受けていた反イスラエル助言のほんの一部のサンプルでしかない。未だに明らかにされていないことは、ヒラリーの内輪の助言者たちの鍵を握っている人間で、国務省時代も現在の大統領選のキャンペーンにもアドバイスを送っている、ムスリム同胞団とのつながりが指摘されているHuma Abedinが送った内容だろう。彼女がヒラリーの私的なメールシステムを直接管理していた。
ヒラリーとHuma Abedinとのすべてのメールのやり取りが公開されるまでは、ムスリム同胞団とムスリム同胞団が背後から支援していた前エジプト大統領Mohamed Morsiをヒラリーがどうしてあそこまで擁護していたのか、その原因を知ることはできないだろう。Huma Abedinの母親、国務省に加わるまでは彼女と一緒にInstitute for Muslim Minority Affairsで副編集長として長い間働いていた、は前エジプト大統領モルシの妻とともにMuslim Sisterhoodの広報部門に仕えていたということを私たちはすでに知っている。
2014年の「Hard Choices」という彼女の本で、ヒラリーはモルシを称賛している。「モルシは、現在まで続いているイスラエルとハマスとの停戦合意を交渉する際に私を助けてくれた」と、カイロに滞在中にお互いを見つめ合っている写真のキャプションに彼女は記している。ヒラリーは2012年11月のモルシがハマスの代理として仲介に参加した停戦合意のことを指している。彼女の交渉相手がやったことと言えば、丁度彼女の本が出版されて一ヶ月後ぐらいに発生した戦争の原因となった、より洗練された兵器とテロトンネルを建設する時間と資金をハマスに与えただけに過ぎない。
ヒラリーは停戦合意に参加する前にモルシのことを調べるという当然のことをしなかったか、もしくは彼女はモルシがどのような人間かを知っていながら気にもとめなかったかのどちらかだろう。モルシがイスラエルを憎悪していることは関係者であれば全員が知っていることだった。
例えば、彼がエジプトの大統領に就任する前の2010年に、パレスチナ自治政府は「パレスチナ人の声を抑圧するためだけの目的でシオニストとアメリカが」生み出したものだと語っている。彼は停戦交渉を「時間と機会の無駄だ」と切って捨てその代わりに「軍事的抵抗運動」を呼び掛けていた。彼はイスラエル人を「猿と豚の子孫」だと呼び、ハマスと同じくイスラエルの生存権を否定した。「シオニストはパレスチナの土地に存在してはならない」とモルシは語っている。「イスラエルが1947年~1948年以前に奪っていったものは強盗だ。現在のイスラエルの行動も強盗の繰り返しだ。Green Lineを認めてはならない。パレスチナの土地はシオニストではなくパレスチナ人のものだ」と主張している。
ヒラリーはキャンペーンでしていた約束によってではなく彼女の取った行動もしくは彼女が信頼しているという助言者たちの行動によって大統領として相応しいか判断されなければならない。この観点からはヒラリーを信頼するということはとてもではないができないだろう。
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