2016年12月10日土曜日

The Hypocrisy of Iran Contra II

Tom Trinko

ホワイトハウスがベンジャジに関して語ることは嘘ばかりなので、どの話が本当でどの話が本当ではないのかを判断することは難しい。だが一つだけ確かなのは、またしてもリベラルが自分たちだけには非常に甘い基準を保守派に対しては無茶苦茶に厳しい基準を用いたということだ。

私たちが知っていることとしては、

・暴動のようなものはなかった。アメリカ人監督による反イスラム的と云われている映画はベンジャジの悲劇とは少しも関係がない。

・ヒラリーを含む政府の代表は嘘を言っているか、職務をまったく果たせないほど情報が与えられていなかったかのどちらかだ。

事実かもしれないこととしては、

・携帯型の地対空ミサイルが数百機ほどその晩に盗まれたという話がある(リンクは省略)。

・そのミサイルは、少なくともその一部はシリアの反乱軍に渡される予定だったという話がある(リンクは省略)。

もしオバマがミサイルをシリアの反乱軍に秘密裏に渡そうとしていたのであれば、言うまでもなくそれはイラン-コントラ事件の状況とまったく同じだろう。

イラン-コントラでは、レーガン大統領はサダム・フセインのイラクがイランを占領するのを阻止する助けとなった武器をイランに売却した。同時に、人質となっていたアメリカ人の保護も確保した。武器を売却した資金はニカラグアの自由主義者を支援するために用いられた。彼らは共産主義のニカラグアの独裁者を打倒し民主主義を再びもたらすことになった。

言うまでもなく、アメリカ人の人質を救出すること、イランがアメリカを攻撃しなくなること、ニカラグアの民主主義を回復させることは左翼を激怒させた。

その結果としてリベラル派は、イスラムという仮面を被ったファシスト体制のお金を使って中央アメリカの共産主義革命が阻止されるような事態が再び起こらないようにと、(リベラル派自身の表現によると)巨大な魔女狩りキャンペーンを開始させた。

アメリカ人は、レーガン大統領が複数の外交目標を低コストで達成させたことをなんという悪いことだろうとリベラル派が不満を言い続けているのを聞かされ続けてきたことだろう。もちろん9/11の前では、リベラル派の主な懸念はイランやイラクではなかった。「一度共産主義者になれば、永遠に共産主義者だ」を原則に掲げた(共産主義を強化するためにソビエトには他国に介入する権利があるとする原則)ブレジネフ・ドクトリンの崩壊を懸念していた

イラン-コントラにおいて法が破られたとリベラル派は言い続けているが、実際にはCol. Oliver Northのような人々はリベラル派が通過させたニカラグアの共産主義体制を保護する法に基づいて合法的に活動している。このことは言うまでもなくリベラル派をさらに激怒させた。

言うまでもなく、まったく同じ人間というわけではないにしても同種のリベラル派が現在ではアメリカ人にベンジャジのことは忘れようと呼び掛けている。ヒラリー・クリントンの言葉で言うのであれば、「今この時点で、一体どんな違いがあるというのか?」。

論理的な人であれば次第にイスラムファシスト化してきているシリアの反乱軍を支援することの必要性を議論することが出来る。アサドが良い人間だと思っている人は誰もいない。だがニカラグアに民主主義を取り戻したコントラを支援したレーガン大統領を非難していながらアサドを打倒しようとしているイスラムの過激派を支援しようとしているオバマを支持していることはリベラル派にとっては完全に言行不一致のように思われる。

イラン-コントラで法が破られていなかったのと同じように、オバマはシリアの反乱軍に武器を供給することは「国防上必要なことだ」と宣言した。従って、彼の行動もまた違法ではない。

だがシリアはアメリカにとっての脅威では一度もなかったが、イスラムのテロリストによって支配されるシリアは脅威となるだろう。シリアの反乱軍を支援することがアメリカの国防上「必要」なのかはまったく不明だ(ちなみにアメリカがオサマ・ビンラディンをアフガニスタンで支援した前例があると言っている人がいればその人は単なる愚か者だ)。リベラル派は、ソビエトからの完全なサポートを受けた中央アメリカの共産主義体制が他の国に共産主義革命を輸出しようとしていたことをアメリカの国防上少しも脅威ではないと嘲笑していたことからも特にそうだ。

これらの問題に対するリベラル派の立ち位置を見ていくと、リベラル主義の3つのコアが反映されているのが分かる。

リベラル主義とは如何なるコストを掛けてでも政治的権力を握ることだ。それがオバマが大統領になってからグアンタナモ基地の閉鎖やアフガンでの戦闘が一切話題にならなくなった理由だ。

リベラル派はティーパーティーよりも共産主義、イスラムファシズム体制、さらにはアサドやサダムの独裁の方を好んでいる。これがリベラル派が独裁が自分たちにそれほど厳しくないかぎりは独裁体制の打倒に反対する理由だ(例えば、スペインのフランコ将軍と毛沢東を比較してみよう)。

リベラル派はゲイの結婚、中絶の権利、富裕層への増税の方がテロリズムなどよりも関心がある。

オバマの秘密のシリア反乱軍への支援をリベラル派が支持しているのはこれら3つのコアによっている。

何があってもリベラルがオバマを批判しないのは彼が黒人だからではなく彼がリベラルだからだ。権力を握り維持するためであれば、リベラルは恐らくほとんどのことに我慢するだろう。どうしてそのようなことが分かるかというと私たちは以前にも同じようなことを経験している。ビル・クリントンが大統領とアーカンサス州知事の権力を誤って用いた時にもフェミニストたちは彼を擁護した。彼がほとんどのことで共和党に妥協した時も、中絶に関してだけは妥協しなかったために彼を擁護した。

加えると、リベラルはシリアでの状況など実は少しも気にしていない。

今ではアサドの流血を嘆くそぶりをしているリベラルが、ほんの数年前までは彼と彼の妻を「素晴らしい」イスラム教徒だとして褒め称えていた。シリアでの反乱軍がイスラムファシストたちではなかった時には、リベラルは反乱軍を非難した。イランの人々が政権を打倒しようとしていた時と同じように。だがエジプトでムスリム同胞団が権力を握りそうになると、リベラル派はオバマに同調して、極めて支持的になった。

リベラル派の頭の中身がどうなっているのか私たちにははっきりいって理解することが出来ない。だが彼らの行動は民主主義を確立することに興味が無いこと、ムスリム同胞団やイランの宗教指導者たちのような圧政者に熱狂していることを示している。

最後に、リベラル派は孤立主義の申し子だ。彼らは外国から生じるアメリカへの脅威を感知することが出来ない。そのような状態なので、彼らは自分たちの堕落したライフスタイル(麻薬の合法化、いつ如何なる理由であっても中絶を認めるなど)に従事し、他人にリベラルの考えを強要することは合法なだけではなく政府の力を持って推進されるべきとさえ考えている。シリアを巡ってオバマと対立することは不法移民の合法化を推進するリベラル派の勢力を減退させるだろう。さらなる移民からの支持がなければ、リベラル派は政治的権力の完全なる喪失に怯え中絶や同性愛者の結婚問題にまで脅威が及ぶと恐れている。

リベラル派は白人、共和党、保守派が行ったことはすべて失敗し、リベラル派が行ったこと(例えば、民主党が人種差別に対して戦ったなどという幻想)はすべて大成功した歴史に彩られているという妄想の世界に住んでいる。彼らはこのような世界観をメディアや政府が運営する学校などを通して情報に乏しい投票者に刷り込んでいる。

もしアメリカ人が正しく歴史を教えられれば、リベラル派のコアが腐りきっていることが理解できるだろうしリベラル派は利他主義でも何でもなく極めて自己中心的だということが理解できるだろう。

リベラル派がシリアに関してオバマを支持しているのは彼らが民主主義を求めているからではなく、もしそうであれば彼らはニカラグアにてレーガン大統領を支持している、オバマの権力への脅威はリベラルの支配力への脅威と彼らが見做しているからに他ならない。

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