Jeff Weintraub
9月11日のテロ以降、テロを実行したのはイスラエルだという反シオニズム(もっとはっきり言えば反ユダヤ主義)の陰謀論が多数あった。実際にこのテロを行った組織である、アルカイダは当然ながらこの陰謀論が広く信じられている状況に危機感を持っている。アルカイダのNO.2であるAyman al-Zawahiriは、最近この中傷を非難する声明を出しこれはシーア派の悪意あるプロパガンダだと位置づけた。
「アルカイダの副指導者Ayman al-Zawahiriは、イスラエルが9月11日のテロ攻撃の背後にいるとの陰謀論をばら撒いているとしてイランを非難した」
「彼は、アルカイダの評判を落とそうとしているとしてイランとその同盟相手を糾弾した」
「イスラエルが9月11日のテロ攻撃に関わっているとの中東で根強く広まっているデマに対して、ザワヒリはその噂はヒズボラのテレビ局Al-Manarが最初に流したものだと語った」
[JW:Snopes.comやその他からの情報によると、Al-Manarは世界貿易センタービルで働いていた4000人のイスラエル人(またはこのファンタジーの他のバージョンによると4000人のユダヤ人)が9月11日にビルから離れているように警告されていたとの広くばら撒かれた神話の発信源だったように思われる]
少し前までは、ビン・ラディンは彼がテロ攻撃を実行したのかどうかに関して曖昧な態度を示していた。彼がやったと強く仄めかしてはいた、だがはっきりとは口にしていなかった。彼が曖昧な態度を貫いたことで、多くの人はビン・ラディンが実行したという証拠がないまたはアルカイダが9月11日のテロ攻撃に関わっていないと主張する余地を与えてしまった。その結果、中東とイスラム世界全体には(a)ビン・ラディンが9月11日のテロ攻撃を行ったという考えと(b)彼(または他のイスラム教徒が)が9月11日のテロ攻撃にかかわっていることを否定する考えがともに拡散する状況が生まれた。
時間が経つに連れて、アルカイダの幹部たちはアルカイダがテロ攻撃を直接的に、間接的に実行したことを次第に認めるようになった。そして2004年の11月にはビン・ラディン自身がビデオではっきりと認めている。その時にも指摘したことだが、実に奇妙なことにビン・ラディンが詳細にはっきりと犯罪を計画して命令したと告白したという事実は驚くほど僅かな注目しか集めなかった(ビン・ラディンが犯行を認めていないのだからアルカイダは無実でそれに対する攻撃は不当だとの声が圧倒的だった)。
(ユダヤ人に対してもだ。他のレポートによると、ある質問者がアル・ザワヒリにどうしてアルカイダはイスラム教徒ばかりを殺害してユダヤ人を狙わないのかと質問を試みたことがある。ザワヒリは、答えるのにかなり困った様子で、アルカイダはチュニジアのシナゴーグを破壊した、ケニアのモンバサにいたユダヤ人の観光客を攻撃した、イスラエルの航空にミサイルを発射したと苦し紛れに答えた)。
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