2015年8月12日水曜日

「大きな政府(増税)が経済成長にとって有害ではないというのは経済学者の間でコンセンサスになっている」というのは一体何だったのか?Part9

New Study from Swedish Economists Allows Us to Quantify the Cost of the Bush-Obama Spending Binge

Dan Mitchell

アメリカ政府は過剰支出を続けている。ブッシュ大統領とオバマ大統領の浪費的な政策のお陰で政府支出の負担はクリントン時代のGDPの18.2%から25%に上昇した(現在はかなり下落している)。

リベラル派は政府支出が「投資」または「景気の刺激」になるので大きな政府が経済に良いと主張している。

だが経済学会の研究はそれに真っ向から異を唱えている。2人のスウェーデンの経済学者による最近の研究から少し引用してみよう。

「(中略)最近の研究は政府の規模と経済成長に負の相関があることを発見している。(中略)最も説得的なものは最も最近に掲載されたものだ。(中略)この分野の研究はもうほとんどコンセンサス(very close to a consensus)という所まで来ている。そのコンセンサスとは先進国では政府の規模と経済成長に負の相関があるというものだ。穏当に言って政府の規模がGDPに占める割合の10%ポイントの上昇が平均で見て0.5から1%ポイントの経済成長率の低下と関連しているといっても不当ではない」。

最後の文章に注目してその意義に関してじっくり考えよう。上で引用した研究は政府の負担がGDPの10%ポイント拡大すれば経済成長率が0.5から1%ポイント低下すると述べている。ブッシュ大統領とオバマ大統領の任期中に政府の負担がGDPの5%ポイント以上拡大したのでそれによってアメリカの経済成長率が0.25から0.5%ポイント低下したことを示唆する。

最も楽観的な場合を考えてみよう。経済成長率が0.25%ポイントだけ低下したと仮定してそれが何を意味するのかを考えてみる。あまり大きな低下には思われないかもしれないが経済成長率のわずかの低下であったとしても時間が経てば極めて重要になる。平均的な家計にとって経済成長率の0.25%ポイントの低下は低下がない場合に比べて25年後の所得が(*1ドル=100円として)50万円少ないことを意味する。

財政に与える影響の方がより重要だ。CBOによると経済の状態が納税額に大きな影響(成長率が高まれば所得も高まり納税額も増える)を与えるし政府支出にも影響を与える(成長率が高まれば福祉に依存する人が少なくなる)。CBOはその影響度合いを公表してさえいる。

先程と同じ仮定をここでもしたとしよう。CBOの数字はこれがさらなる75兆円の財政赤字を意味することを示している。オバマ政権が(階級闘争的で雇用破壊的な)増税によって財政を改善できると議論しているのを聞いた時はこのことを思い出そう。

経済学会の研究に戻ろう。筆者は最近の研究の結果をまとめた非常に便利な表を作成している。画像をクリックすると拡大するので今世紀の学術的研究の大多数が大きな政府が有害だと確認しているのを見てみよう。

そこで挙げられているほぼすべての研究が先進国がRahn Curveの下向き部分にいることを示している。Rahn CurveはLaffer Curveの政府支出版のようなものだ。

これは法の支配や財産権の保護などのコアとなる「公共財」に注力する小さな政府によって経済成長が最大化されることを示している。だが政府がある水準を上回って拡大すると(研究は最適な政府の規模がGDPの20%ぐらいだと示している。だが私はビデオの中で正しい数字はこれよりはるかに小さいことを説明している)経済成長は低下する。

香港とシンガポールを例外として先進国はすべてGDPの少なくとも30%以上を公的部門が消費している。これは世界中で政府支出が経済成長を阻害していることを意味する。そしてアメリカの政府支出はGDPの40%近いので、アメリカの経済成長も阻害されていることを意味する。

0 件のコメント:

コメントを投稿