2016年12月10日土曜日

イラク攻撃への反対は壮大な茶番劇だった?

LIBERAL HYPOCRISY IN IRAQ AND SYRIA

Daniel Greenfield

イラク攻撃の開始前とまったく同じように、オバマはシリアが大量破壊兵器の保管場所を国連の査察団に公開すると提案したのを、信用するには遅すぎるとして拒絶した。

愚かな人たちが大暴れした5年間にリベラルはというと、国連の査察団にもっと時間をと要求するか攻撃が始まった後では「大量破壊兵器はどこに?」と他人の話も聞かず一方的に暴れるだけだった。

専門家の共通の見解は、大多数の自爆テロのパイプラインの役割も果たしている、イラク同様バース党が支配するシリアだった。だがその答えは嘲笑を浴び質問者からは蔑視された。

リベラルは優位点を握ったと思い、それを絶対に手放さないと考えた。これまでのところはそうだった。

イラク攻撃から10年後、オバマはシリアへと足を向けた。シリアに対する彼の単独攻撃の名分は、国連の安全保障理事会の承認を受ける可能性はほとんどない、存在しないはずの大量破壊兵器から国民を守るになるだろう。

10年以上前に、今はNational Intelligenceの責任者を務めているJames Clapperはサダムの大量破壊兵器はイラク国外に持ちだされたと「疑いようもなく確信している」と語った。イラク軍の最高司令官は大量破壊兵器はシリアに送られたと語った。だがこれらの証言は愚かな人たちの耳には届かなかった。

デモクラットによる政治的ご都合主義はイラクの大量破壊兵器の存在、ハラブジャにおける数千人のクルド人の虐殺により暴力的に証明されたようにかつては世界中で受け入れられていた事実を、馬鹿げた嘘に変えた。ハラブジャがシリアで再現されている今では、大量破壊兵器を巡る単独攻撃は突然にリベラル派の共通の戦略目標となった。

2002年に、無名のシカゴの政治家が受けるに値しない評判を得ていた。その政治家はイラクを攻撃するべきではないという演説を行った。何故ならば「サダムはアメリカにとって直接的で差し迫った脅威ではなく」(サダムが反米工作を開始して以降急激に反米テロ、反米デモが大発生→サダムがいなくなると反米テロ、反米デモともにほとんど消滅)、「イラク経済は脆弱で」、「イラク軍の力はかつての数分の一で」、サダムは「他のすべての独裁者と同じように、歴史のゴミ箱に消えてしまうまで封じ込める」べきとアドバイスした。

その無名の政治家が権力を握るようになると、サダムには十分だったはずの歴史のゴミ箱はカダフィやアサドには突然に十分ではなくなったようだ。

オバマが単独で2回めのレジーム・チェンジのための攻撃を準備している時に、政権のメンバーとして初めて攻撃に参加するのは有名な2人のハト派だろう。

ジョン・ケリーは反共産主義のコントラに武器を提供するレーガン大統領の政策に抗議するためニカラグアに渡航することから政治家としての活動を始めた。今では国務長官となったジョン・ケリーはアルカイダと同盟関係にありムスリム同胞団の使い捨て要員のFree Syrian Armyに武器を提供すると話している。

ニカラグアの時には、アメリカは「他国の政府を転覆させるのにテロリズムに資金を援助するべきではない」とケリーは語っていた。それ以来、ケリーは考えを変えたようだ。あれは自分がやる前には、テロリストに資金を援助すべきではないという意味だったということが明らかとなる。

イラク攻撃に反対してブッシュ大統領を攻撃することによって国防長官の職に就いたチャック・ヘーゲルはシリアの大量破壊兵器を巡る新しい攻撃を指揮している(イラク攻撃に反対していたロシアやフランスはとっくにシリアを攻撃しているしもう無茶苦茶だ)。

反戦主義者と呼ばれていた3人が、自分たちが反対すると言っていたすべてのことが含まれている攻撃を準備している。

NBCはオバマ政権の近くにいる人間がイラクの大量破壊兵器を巡る議論の遺産が国連の安全保障理事会の承認を受ける際に少し障害になるのではないかと懸念していると報道している。だが遺産とは、バイデン、ペロシ、ゴア、リードのような民主党の人間が大量破壊兵器を巡るコンセンサスに背を向けかつては自分たちが支持していた攻撃を批判することによって権力を得ようとしたご都合主義と冷笑主義のことを指す。

デモクラットはアメリカの外交政策の信頼性をブッシュ大統領の時代に損ねる工作活動をありとあらゆる形で行った。今では彼らは時間と記憶能力の欠如が彼らが行ってきたことのすべてをすでに洗い流してくれただろうと計算している。そしてそれが失敗すると、さらに皮肉なことに彼らは再びブッシュ大統領を非難する準備を始めている。今度は、シリアに対する攻撃をロシアと中国が反対するだろうから。ロシアと中国はイラクには反対してシリアには賛成するということはないだろう(ロシアに至ってはすでにシリアを攻撃しているというのに)

オバマの支持者たちはブッシュ大統領たちが学んだことを再学習している。外交では安全保障理事会は動かないという事実だ。

10年前に、民主党は政治的利益のためにイラク攻撃を党派的イシューに変えることを決意した。彼らの行動はアメリカの外交政策の信頼性を大いに損ねた。彼らは共和党は非常に愛国的なので前政権に協力したように今回も自分たちに協力するだろうと自信を持っている。

アサドが大量破壊兵器を持っていることは間違いがなくシリアの内戦で彼はそれを使用した。だがアメリカ人はシリア攻撃にあまり賛同しておらず、国際社会も介入にそれほど乗り気ではないように見える。

オバマとケリー、それにヘーゲルのシリア攻撃は自分たちがイラク攻撃を妨害したその行為により危機に立たされている。そしてアサドが大量破壊兵器を展開しているまさにその時に、ソフトパワーを虚しく叫び続けるワシントンのハト派たちはサダムのイラクからもたらされたそれらの兵器によってどれぐらいの人数のシリア国民が殺害されるか、もしくはどれぐらいの数の大量破壊兵器がテロリストたちの手に渡るかという質問を尋ねてみる勇気はないように思われる。

民主党はシリアからイラクへのテロリストの流入を阻止する如何なるプランに対しても過去に声高に反対した。彼らは今やムスリム同胞団バージョンの支援を受けた捻れたレジーム・チェンジによってアサドと戦おうとしている。

反戦の政党と謳っていた彼らは戦争の党となり、そして最も皮肉なことに攻撃の理由はバース党が国民に対して大量破壊兵器を使用することを阻止することという非常に親しまれたものとなった。

古いものは新しくなり、言行不一致は政策となった。ニューハンプシャーではハワード・ディーンが自身の大統領選挙の見通しを嗅ぎまわり、ワシントンではジョン・ケリー、チャック・ヘーゲル、バラク・オバマが彼らが反対した、ただし自分たちが始める前にはという意味で、攻撃を始めるだろう。

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