2016年12月25日日曜日

ネオ・リベラル改革によってアメリカでは貧困が激減していた?

Did Welfare Reform Really Throw 3.5 Million Children Into Third World Poverty? The Facts May Surprise You

Robert Rector

今日は福祉改革の20年目に当たる。クリントン大統領は「自己責任と労働機会拡大法」にサインした(福祉改革として知られる)。

この非常に人気の高い改革は福祉への依存を50%も減少させ、シングルマザーの雇用を大きく増加させ、黒人の子供と片親世帯の貧困率を歴史的水準まで低下させた。


だが左翼はずっとこの改革が嫌いだった。今ではこの改革により350万人の子供が第三世界で見られるような「凄まじい貧困状態」に投げ出され、1日2ドル以下の極貧状態で暮らしていると語っている。

CBS Newsは、福祉改革により、「アメリカは第三世界に加わろうとしている」と語っている。ニューヨーク・タイムズは「福祉改革によりバングラデシュに見られるような貧困が生み出された」と大々的に報じている。

ブルームバーグ・ニュースは数百万人のアメリカ人が今では「アフガニスタン、モザンビーク、ハイチのような低所得(1日2ドル以下)の国々以下の所得で生活している」と大々的に報じている。

これらの滑稽な主張の元ネタはKathryn Edin and Luke Shaeferの最近出版された本「$2.00 a Day: Living on Almost Nothing in America」だ。

彼らは、福祉改革によって355万人の子供が「世界銀行の国際貧困の指標の一つである」1日2ドル以下の生活に放り出されたと主張している。彼らによると、それらの家族は「極めて物資が不足した状態」で、日常のように売春をしており、自分たちの血液を売り、生き残るためにガラクタを集めているという。彼らは、「凄まじい貧困」は物々交換が出来ないため発展途上国よりアメリカの方が実際には「遥かに悪い」と主張する。

彼らの奇妙な主張は政府のSurvey of Income and Program Participationを参考にしている。だがその調査のデータを調べてみると彼らが「凄まじい貧困」で暮らしていると主張している家族はそれほど貧しいようには見えないように思われる。ましてや「凄まじい貧困」とはとても思われない。

彼らが利用したこの調査によると、「凄まじい貧困」で暮らしていると云われている世帯の67%はコンピューターを保有している。86.5%はエアコンを保有している。89%は携帯電話を保有している。88%はDVDプレイヤー、デジタルビデオレコーダー、VCR、その他似たような機器を保有している。

飢えはどうか?「凄まじい貧困」で暮らしているのであれば飢えが蔓延しているに違いない。だがこの調査によると、「凄まじい貧困」で暮らしていると云われているこの世帯のわずか1%しか「時々」「十分な食べ物がない」ことがあると答えていない。


1日2ドル以下の生活だと云われているにも関わらず、これらの世帯が過去1年間に家賃の滞納で退去させられた割合はわずか1%でしかない。石油、ガス、電力が落とされた割合は4%ほどではあるが。

彼らの驚くべき主張は統計の扱い方の誤りやデータ自体が酷いせいでもある。2014年には、連邦政府と地方政府は子供のいる低所得世帯に(1ドル=100円として)22兆円を支出している。この金額は子供のいるすべての世帯を貧困線以上へと押し上げるのに必要な金額の2.5倍だ。

だが「凄まじい貧困」を計算する時には、彼らはこれらの福祉支出を世帯所得からすべて除外する。

彼らは、もしフードスタンプとEITCが含まれれば「凄まじい貧困」で暮らしているという子供の人数は120万人へと減少すると認める。だがその数字もミスリーディングだ。彼らが用いているその調査は、毎月受給者へと配られる福祉給付を2000万人分も過小に計上しているためだ。

ようするに彼らは2000万人以上の福祉受給者を計算に入れていない調査を用いて、120万人の子供が福祉を受け取っていないと結論しているようなものだ。彼らは欠陥のある調査の巨大なデータの穴を見ているに過ぎない。

貧困調査の専門家は、SIPPのような政府の所得調査は常に低所得世帯の所得、特に福祉給付や帳簿外の所得などを過小評価しているということを理解している。Consumer Expenditure Surveyがずっと昔から、低所得者が所得の2.4倍を支出していると報告しているのは驚きでも何でもない。彼らのいう「凄まじい貧困」で暮らしているという世帯では、CESの支出対所得比は25対1にも相当する。

(省略)

彼らは福祉改革によって貧困が増加したと主張している。だが支出データは(改革の後で)一般に使われている貧困率(3人世帯の家計で1日あたり一人あたりで約2000円)、極端な貧困率(1日あたり一人あたりで約1000円)ともに、改革が主なターゲットとしたグループ(すなわち片親世帯)で急落していることを示している。

実際、貧困率は社会の他のどのグループよりも片親世帯で大きく低下している。言い換えると、改革によって直接影響を受けたグループが最も大きな貧困率の低下を経験している。

貧困を誇張することがリベラル派の政治での常套手段だった。納税者がどれだけの金額を福祉に支出しようとも、空はいつでも落ちている。「凄まじい貧困」が蔓延しているというような馬鹿げた主張は社会的分断と政治的麻痺を生み出している。さらに言えば低所得コミュニティの問題から注意を逸らさせてさえいる。

以下、アメリカ人のコメント

Maurisa Salter · Retired. at Doctors Hospital of Jefferson

私はアメリカでダントツに貧しいと云われているミシシッピ州に住んでいる。この州で「第三世界の貧困」に似たものなど少しも見たことがない。他の州にあってこの州にはないものは確かにある。だがそれらはなくてもいいものだ。黒人であれ白人であれアジア人であれエアコン、携帯電話、コンピューター、衛星放送も受信できる大きなテレビ、車などを持っていない人にほとんど会ったことがない。私の家族の所得はコネチカット州には及ばない。だがミシシッピ州は素晴らしい所だ。私たちは自分たちのライフスタイルにも満足している。さらに言えば、知っている人はほとんどいないと思われるがこの周辺の州で「物々交換」をまったく行っていない場所は一つもない。今でも伝統として息づいていて栄えている!

Sharon Taylor · Littleton, Colorado

真実と事実はリベラルにとって呪いの言葉のようなものだ。真実と事実を聞かされれば、彼らの頭は爆発してしまうだろう。

Mac Hayes · The University of Kansas

子供の貧困を大人の貧困と分けて語るのはおかしい。大衆の感情に訴えかけようとするリベラル派の卑劣な手口だ。親が貧困でない限り子供も貧困ではない。

Tom Subler · Miami-Jacobs Career College

他の国の低所得者は1日2ドルで生活するのに働かなくてはならない。アメリカでは豊富な食料、衣服、携帯電話、ナイキのテニスシューズ、法外な髪型、エアコン付きの家、ERの治療代などなどのために働く必要はない。デモクラットに投票するだけでいい。

Karen Miner · Secretary at Retired

私は福祉関係で15年ほど働いていた。だから、この改革は素晴らしかったとつくづく思う。この改革はこれらの世帯を福祉から独立させただけではなく生活水準を大きく改善させた。福祉の受け取りが終了してからもきちんとした仕事に就くために親が英語のトレーニング(移民の場合)や職業訓練を受けやすいようにと子供の育児にも支払われるようになったことを多くの人は知らないのではないかと思う。この改革は彼らを通りに放り捨ててなどいない。福祉があまりにも贅沢になりすぎたので、親が浪費をしていないという前提であれば、福祉を受け取っている人々の方が低い賃金で働いている人々よりも良い暮らしをしているのではないかと考えてしまう。

彼らはオバマケアが始まる前であっても家賃、電気、ガス、水道、食料、医療費を補助してもらっていた。それから子供一人あたりにつき月7万2000円を受け取っていた。その上、親がより良い就職などのため大学に通うことになった場合、彼らの家族のうちの誰かが一緒に暮らしてその人も育児費を受け取ることが出来る。もし子供が4人いる片親であれば、月に(育児費だけで)約29万円を受け取る(1ドル=120円で計算)。例えば、その親の姉か妹が子どもたちの面倒を見るとすると一人につき6万円で合計すると月に24万円になる。それにより彼らの純所得(生活費は政府から補助が出るので)は月に約53万円となる。

従って、リベラルはまたもや階級闘争を推し進めたいがために嘘をついている。

Chloe N'me · PHS

この記事は不正の可能性(ようするに現実!)を考慮していない。(福祉)給付が受けられるように所得を隠すようにと私は幾度も勧められた。私は断った。だが多くの人はそうではないことを知っている。私は低所得者が住む住宅区に住んでいる。だから他の人の話を聞く機会がある。

ある5人家族は月8万4000円の家賃を無料にしてもらっている。フードスタンプも現金の補助も受け取っている。彼女の夫には相当の所得がある。だが家から出て週末にたまにしか帰ってこない。彼女が、夫は家にはいないと主張できるようにするために。彼女はクラブでウェイトレスとして働いている。そしてチップとして一日に1万円以上を受け取ることもある。もちろん現金で…

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