2016年3月19日土曜日

アメリカで徹底的に嫌われているかつ経済学の恥と呼ばれるポール・クルーグマンの主張が完全に否定された?パート6

Krugman: Wrong Again About ObamaCare

John Goodman

これから皆さんにお見せしようとするものは(私が見た所では)経済学に対する辱めと言えるもので、私の同僚にはもっと声を大きくして反対の意を唱えて欲しいと思う。

下の図のラインに注目して欲しい。これはアメリカの医療費の年間変化率を示している。そしてここにクルーグマンが先日書いたコラムがある。

「この事実は衝撃的だ。2010以降(ACAが議会で可決されて以降)、実質の医療費の増加率は長期平均の3分の1以下にまで低下している。メディケア受給者一人あたりの実質支出はと言えばまったく増加していない。メディケイドの方はと言えば低下しているほどだ」。

それから、彼はこの低下の考えられる幾つかの要因を挙げていく。そして、この低下のほとんどはオバマケアのおかげだと結論する。実際、コラムのタイトルが「ObamaCare’s Secret Success」となっている。

それらはすべて無意味な憶測だ。その図が明らかに示しているように、2010の(オバマケアが議会で可決された年)医療費の変化率には何の変化もないからだ。


確かに、その年度の医療費の増加率は歴史的平均を大きく下回っている。だが、それは2009でも同じだ。言うまでもなくオバマケアが議会で可決される前!だ。2010の医療費増加率は2009とほぼ等しい。2011とも同じだ。2012もそうだ。これらの数字だけを見ていれば、医療費の増加率に関して2011に特に何も起こっていないことが容易に確認できるだろう。(医療費の増加率に関して)それらの年度に議会は何もしていないし、オバマ大統領も何もしていないし、誰も何もしていない。

上院の予算委員会でJoe Antosがそのことを証言してくれている。

ここにクルーグマンが読者に隠していることがある。その図が明らかに示しているように、医療費のインフレのスローダウンはオバマケアが可決されるほぼ10年以上前から始まっている。その原因が何であれ、ブッシュ大統領の任期から始まっていてオバマ大統領の任期からではない。

そもそも、オバマケアが本格的に実施されるのは来年の1月からだ。これまでに行われてきたことと言えば費用を増加させるものでしかない。

では、クルーグマンはどのようにしてこの低下をオバマケアのおかげだなどと粉飾してみせたのだろうか?彼は、2011に数百人の医療経済学者と労働経済学者が「ACAには私たちが医療費を抑制するのに有効だと考える本質的にありとあらゆる政策が含まれている」と綴った手紙に署名したことを記すことから始める。

悲しいことだが、経済学者の中にはこの手のナンセンスなものに定期的に署名する人たちがかなりの人数いる。だが、読者にはこの手紙の内容とこの手紙の起草者であるハーバード大学のDavid Cutlerの議会での証言がシカゴ大学のCasey Mulliganとその他多くの経済学者(レトリックと欺瞞に満ちた手紙に署名するような者たちではなく事実をきちんと見る経済学者たち)によって完全に反証されているということが伝えられておかなければならない。

さらに、読者にはまともな経済学者によって為された信頼の置ける予測のすべてはオバマケアは医療費を抑制するのではなくむしろ増加させると結論していることも知らされておかなければならない。例えば、メディケアの予算を管理する人たちはオバマケアが次の10年間に医療費総額に62兆5000億円を新たに加えるだろうと予測している。そしてRAND Corporationはオバマケアのエクスチェンジから保険を購入する人はそうでない場合と比較して2016には20万円を新たに費やすことになるだろうと予測している。

クルーグマンは他の所でも大量に間違いを犯している。例えば、オバマケアは…

・民間のメディケア・アドバンテージプランへの支払いをカットしたと主張している。だがその予定されていた削減のほとんどは2012の選挙の後にまで延期された。そして来年まではまったくと言っていいほど実施されない。

・医療サービスのプロバイダーへの支払をカットした。これまでの所は、その削減額は無視していいほどに小さい。

・再入院率の高い病院にペナルティを与え始めた。だがこのプログラムが始まったのはつい最近で、節約率もないと言って等しい。

・医者と病院にaccountable care organization(ACO)を組織するように奨励した。そこではメディケアの支払いが部分的にはパフォーマンスに基づいて為される。だがACOに参加している医者や病院の数はこれまでの所少なく、参加している所でも費用を削減したとか質を向上させたという証拠は乏しい。

さらに、クルーグマンは連邦政府が数多くのパイロット・プログラムやデモンストレーション・プロジェクトに出資していることを知っておかなければならない。それらでは支払い方法の変更によって費用が低下するか質が向上するかが検証される。だが3つの相異なるCBOの報告書がそれらの実験が機能していないことを報告している(リンク先はここと、ここと、ここ)。

まだ騙しがある。クルーグマンはこのように書いている。

「メディケアの節約(費用の低下)がヘルスケアの他の部門へと「スピルオーバー」していくという証拠がある。メディケアが費用を抑制した時には、民間の保険も安くなっていくということだ」。

その研究が対象にしたのはメディケアではなく、政府の保険よりも非効率的だとして彼が何度も叩いていてオバマケアでは削減が予定されている民間のメディケア・アドバンテージプランのことだ。

最後に、Bob Laszewski(この頃までは?オバマケアの支持者)がHealth Care Blogで同じ点を指摘しているのを紹介しておく。

以下、寄せられたコメント。

Randall says:

クルーグマンは自分で何を言っているのか分かっていない。自分ではそう思っていたとしても、彼は経済学者ではない。

Bill P says:

彼が考えていることはすべて間違いだ。彼が自分では経済学者だと考えていることだけではない!

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