2016年3月19日土曜日

Competition Works – At Least for Drugs

John Goodman

CBOは先週、医療費を含む連邦予算の今後の見通しを今年も新たに発表した。それによると、CBOはメディケアの今後の10年間の費用の見通しを大幅に引き下げている。(1ドル=100円として)13兆7000億円もだ。その理由?このような説明が報告書のかなり奥の方に隠されている。「見通しの最大の引き下げ要因はメディケア・PartD(処方箋薬部分)だ」と。

それは過小評価だ。13兆7000億円のうち10兆4000億円(または75%)がメディケアの処方箋薬部分の見通しの減少だ。これは本当に驚くべきことだ。何故ならばCBOは既に過去に何度も基準となる支出の見通し額を引き下げているからだ(何度も見通しを引き下げて基準がどんどん低下したにも関わらずそこからさらに13兆7000億円も支出が減少すると予想しているから。当然この後も支出の見通しは引き下げられる可能性が高い)。今回の改訂を踏まえるとパートD部分の見通しには2003にあの法案(メディケア・PartD法案)が施行された時には想像もされていなかったことが起こったことになる(リベラル派は財政赤字を増やすだけだと批判の大合唱だった)。

この結果は、メディケアの受給者を巡る民間の医療保険間の競争を通して完全に生まれている。これらの保険は高齢者にジェネリック医薬品の購入を強く促すインセンティブを与えている。驚くことに、高齢者はその提示を自ら進んで引き受けたようだ。メディケアの受給者も他のアメリカ人と同様に毎月の保険料を引き下げたいと思っていたことが明らかになった。これはメディケアの歴史で、受給者にコストを引き下げる機会が与えられた初めての出来事だ。

Gabriel Odom says:

良いニュースだ。

civisisus says:

では、君たちグッドマンとその仲間は医薬品の特許の大量期限切れ問題という現実に今日になって初めて気が付いたのか?人々がそうも簡単にNCPAの「専門家」に騙されるのも不思議はない。

Devon Herrick says:

civisisusへ。私の前のコメントを見るように。所謂、医薬品の特許の大量期限切れ問題というのは人気薬のコストを引き下げている。だが、高齢者がブランド品薬に飛びついていない大きな理由はジェネリックの使用を奨励するように制度(PartD部分)が設計されたことにある。メディケア・PartDにこのようなインセンティブ構造が組み込まれていなければ高齢者の多くは店頭で利用できる古い薬ではなく新薬を使っていただろう。新薬へのイノベーションはアメリカの医療システムにとって非常に重要だ。だが新規の(ブランド)品薬は古い薬よりも価値があるということを示すためにも古いジェネリックとも競争しなければならない。

医薬品をカバーする保険はすべてこれに習うべきだと言えば単純すぎるように聞こえるかもしれない。だが伝統的なメディケアのことを考えてみよう。高齢者に価格のことを考慮させるようなインセンティブはない。過去には、州政府がメディケイドの薬の保険を運営してきた。民間の医薬品の保険の方が州が運営する保険よりも効率的だということに対する反対はわずかしかない。

短かったので今回はさらにもう一つの記事も追加。

Oops. Competition Works Here, Too

John Goodman

ニューヨーク・タイムズでEzekiel Emanuel(オバマケアの設計者の一人)が寄稿している。

「歴史的に、政府がメディケアを通して車椅子、病院のベッド、その他医療設備の価格を実質的に決めてきた。だが市場の競争が価格を引き下げるかを見るために、100ぐらいの地域に2011の試験的なプロジェクトにより競争入札が導入された。その結果は劇的なものだった。酸素吸入器の価格は41%下落した。車椅子の価格は36%、病院のベッドは44%、糖尿病検査機器の価格は72%も下落した。そして何らの害も見られないことを研究は示した」。

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