2016年3月19日土曜日

2013年に全米を駆け巡った弩級のニュース?医療保険は加入者の健康状態も死亡率も改善させていなかった?パート14

Oregon Study Throws a Stop Sign in Front of ObamaCare’s Medicaid Expansion

MICHAEL F. CANNON

今日、アメリカのトップ・ヘルスエコノミストたちがオバマケアのメディケイドの拡大に強烈なストップサインを叩きつけた。

オレゴン州の医療保険実験、略してOHIEは医療保険に関して行われたこれまでの研究の中で最も重要なものかもしれない。オレゴン州はメディケイドの加入を希望する人たちを抽選で選んだ。オバマケアのメディケイドの拡大の中で保険を提供されると見られている人たちの中でも最も所得が低い人達と言ってもいいだろう。それからヘルスエコノミストは抽選でメディケイドに加入した人と保険に加入しないままに留まった人とを比較した。OHIEは保険に加入した人と「その後もまったく一度も保険に加入しなかった人」とを比較したこれまでに行われた唯一の無作為化対照試験だ。ランダム化された対照試験はそのような研究のゴールドスタンダードだ。

2年間に分けて行われた1年目のぱっとしない結果よりもひどく、OHIEの2年目の結果はメディケイドが肉体の健康状態を改善したという証拠を見つけることが出来なかった。うつ病と金銭的負担にはわずかな改善が見られた。だがそれは費用の遥かに少ない他の方法でも出来ることだ。ここにその研究の結果と結論がまとめられている。

(繰り返しなので省略)

この無作為化対照試験は、メディケイドが肉体の健康状態を対照群と比較して有意に改善させなかったこと、利用サービスの消費量を有意に増加させたこと、糖尿病の診断率と治療薬の使用量を増加させたこと、うつ病の発症率を低下させたこと、金銭的負担を低下させたことを示した。

この論文の筆者らの一人が私に説明した所によると、死亡率にも対照群と有意差を見つけることが出来なかったという。19歳から64歳までで所得が連邦貧困基準100%を下回っているこのグループの死亡率はすでに極めて低い。従って、仮にメディケイドがこのグループの死亡率を低下させたとしても、その仮定には疑問だらけだが、その効果は小さすぎてこの研究は検出出来なかっただろう。それもまたメディケイドの拡大に反対する理由だ。このグループは、州がメディケイドを拡大しなくても死亡する人たちではない。

この結果を、メディケイドを拡大しようとしている人たちへの最後通牒と解釈する以外の道はない。オバマ政権は州に100兆円ものお金を支出するように迫っていた。これまでで最良の研究がメディケイドが肉体の健康状態を改善するという証拠を見つけることが出来なかったと言っている時にだ。OHIEはメディケイド拡大の中でも最も所得が低い人たちを対象に調査している。連邦貧困基準100%を下回る人たちだ。それにも関わらず、健康状態に(対照群と比較して)改善を見つけることは出来なかった。

メディケイドの支持者がそれでも抵抗したいというのであれば、唯一の責任ある道は他の州で似たような実験を行って、サンプルサイズも増やして、OHIEが見落としたかもしれないものがないかを調べることだ。それが出来ないというのであれば、うつ病と金銭的負担を低下させるよりターゲットを絞った、小規模で費用の少ない代替案を提案すべきだろう(私は医療の規制緩和を提案している)。この研究は、メディケイドを拡大させることに根拠がまったくないことを示した。

0 件のコメント:

コメントを投稿