Jeffrey H. Anderson
オバマケアの支持者は保険に加入していない人の数をインフレートさせようとする。そしてそのことに関してまったく非難されることはない。例えば、昨日のHuffington Postの大見出しは「アメリカの保険非加入者の数が5000万人以上に増加した」だった。だが、その主張は非常にいい加減なものだった。
Huffington Postの記事はオバマケアサポーターのKaiser Foundationからの「誇張のない新しいレポート」に頼っている。そのKaiser FoundationのレポートもCurrent Population SurveyのAnnual Social and Economic Supplement (CPS ASEC)を根拠にしている。KaiserはCPS ASECを「アメリカの医療保険の加入率に関する主要な情報源」とし「保険の加入率に関して最も頻繁に引用される調査」だとしている。
アメリカ市民であれば統計局も行っているようにここから簡単に計算することが出来る。メディケイド加入者4780万人の16.9%は810万人だ。よって5000万人の「保険非加入者」のうちの800万人が非加入でも何でもなくメディケイドに加入している。
それら3200万人はオバマケアの支持者たちが我々に信じさせようとしているように低所得の人たちなのだろうか?実際は低所得からはかけ離れている。同じくその報告書は保険に加入していない人の1100万人が所得が(1ドル=100円として)750万円を上回っていることを明らかにしている。さらに他の900万人(合計で2000万人)が所得の中央値(平均ではない)497万円を上回っていることを明らかにしている。
この3200万人は治療を受けていないのだろうか?まったく異なる。これら3200万人の何割か(所得が750万円以上のような)は医療費の幾分かを自分で支払っている。さらに、Kaiserが記しているように(オバマケア以前で)5兆7000億円が連邦政府(45%)、州政府(30%)、寄付(25%)を通して「未払いの医療費」に充てられている。その結果、「病院、コミュニティ・センター、医者は保険に加入していない人に対して医療を提供している」。
ギャロップの最近の調査が示しているように、恐らくこれが保険に加入していない人の60%以上が自分の健康状態を「最高に良い」、「良い」と答えている理由だろう。
オバマケアは彼らに対してより安い医療を提供するのか?メディケアの主任会計士によると答えは違う。彼はオバマケアは医療費を2019年までに30兆円以上増加させるだろうと述べている。
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CPS ASECを根拠としているKaiserの報告書は保険に加入していない人の数が2007年から2009年の期間(オバマケアが議会を通過した2010年の3月の前)に600万人増加したとも主張している。だが他の統計局の報告書は「2009年の保険に加入していない人の割合は2007年の割合と統計学的に見て有意差がなかった」と宣言している。事実、「民間医療保険の加入者の数は2007年の2億5340万人から2009年には2億5510万人に増加している」とその報告書は述べている。
どちらにしても、CPS ASECですら保険に加入していない人の数は3200万人だと言っている(5000万人ではない)。その報告書は3200万人の半分が所得の中央値よりも所得が高いことも示している。そしてギャロップはそのうちの2000万人が既に彼らが受けている医療に対して満足していると答えていることを示した。
残りの人達を援助する最も簡単な方法は個人で保険を購入しようとしている人への不公平な税の取り扱いを止めることだ。私が提案している小さな法案により(他の常識的な方法と併せて)保険に加入していない人の数を1000万人減らすことが出来る。この法案は政府の補助金や財政赤字を増やすことなく、また現在の民間の保険に影響を与えることもなく医療費を削減するだろう。
5000万人という数字は2つの誤りを含んでいる。保険に加入していない人の数は5000万人には程遠いし十分な医療を受けていないのでもない。その反対の主張は政府による医療の国有化を目論んでいる人々には都合がいいのだろう。だが彼らが推し進めようとしている政府中心の政策もインフレートされた数字もちょっとした精査にも耐えることが出来ない。
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