John Goodman
真実は戦争の第一の原因であるばかりではなくまともな公共政策の議論の第一の要因ともなる。
昨年、Families USAが医療保険に加入していないためにフロリダ州で毎日6人が亡くなっているという驚くべき主張をした。テキサス州では毎日7人が、カリフォルニア州では8人が、ニューヨーク州では25人が亡くなっているという。
この喜劇を繰り返したいかのように、Institute of Medicine (IOM)はFranksの結果を無批判に用いて毎年18000人が保険に加入していないことによって死亡していると主張した。Urban InstituteはIOMのレポートをそのまま更新しFamilies USAはUrban Instituteのレポートをそのまま更新している(メディアが騒ぐための恒例行事となっている)。
Physicians for a National Health Program Produces The Latest In A String Of Flawed Studies
これまでのものよりも優れたものを出したくないとでも言わんばかりに、Physicians for a National Health Program (PNHP)はこの過程をそっくり繰り返し(間違いをすべてそっくり受け継いだまま)、今回は死亡率を40%にまで高めた。その手続きによって毎年45000人が亡くなっているという面白い主張が生み出された。ベトナム戦争の戦死者とほとんど同じ数字だ。ありがたいことに今回も州毎に分解した数字を見ることができる。それによると今年カリフォルニアで5302人が保険に加入していないことによって亡くなる予定だ。ワイオミングでは75人が亡くなる予定などなど。1分毎に分解してくれたものまである。「Institute of Medicineは、古い研究を用いて、保険に加入していないために30分毎に1人のアメリカ人が亡くなっていると推計した」と、筆者の一人であるDavid Himmelstein(アメリカで破産の原因の半分以上が医療費によるものという嘘研究の筆者でもある)は語った。「今では12分に1人が亡くなっている」と加えた。
過去の研究の間違いと同じように、この筆者たちも保険に加入していない人にたったの一度しかインタビューしていない。そして彼らに質問することは二度とない。10年経っても、この筆者たちは参加者が未だに保険に加入していないと(それと知らずに)仮定して彼らがその期間に仮に死亡すれば保険に加入していないことがその原因だったと非難している。
だが、失業のように保険に加入していないことも多くの人に短い時間だけ起こり得る。保険に加入していない人の大部分は1年以内に保険に再び加入する。PNHPの研究の筆者たちは調査している期間の保険の状態がどのように変化したかを、彼らがどのような治療を受けたかを、または彼らの死因さえをもまったく調べていない。
性急に喪に服す前に調べてみよう。CBOの前責任者June O’Neillと彼女の夫Daveが彼らのと似たような方法を用いて非自発的に保険に加入していないと思われる(低所得層)人々の死亡率は加入している人と比較して14年間でわずか3%高いだけだったと報告している。「自発的に保険に加入していない人々」の死亡率には有意差がなかった。
さらにおかしなことに、PNHPの筆者たちはカナダの公的医療保険を好んでいる。だがカナダの保険患者はアメリカの保険非加入者よりも(ここでは書かれていないが)健康状態が悪い。O’Neill夫妻は以下のことを発見している。
・カナダ人女性の子宮頸がんのスクリーニング検査率もアメリカの保険非加入者と同じだった(80%)。アメリカの保険加入者は92%だった。
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