Greg Scandlen
ハーバードの人たちは本当に本当に費用の負担が嫌いなようだ。彼らは遥かに高い保険料や税のことは無視する。少なくともそれがHealth Affairsの新しい記事から得られる結論だ。
筆者たちはマサチューセッツ州のCommonwealth Connectorを通して高免責額保険プランに加入した393世帯のその後を調べた。その世帯はある程度裕福だったので補助金を受けておらずHarvard Pilgrimヘルスプランに加入していた。彼らはこれらの世帯と免責額なしのプランに加入しながらも似たような特徴を持つ世帯とを比較した。そして、
「回答者には金銭的負担があれば如何なるものでも、予想以上に自己負担が多いと思った時でも、費用に関して医者と話したかなどを回答してもらった。金銭的負担の尺度として、コネクターに加入する前の12ヶ月に医療費の支払いに問題が生じたか、病院などと支払いの方法などを話し合ったか、食費、断熱費、家賃の支払いなどに問題が生じたかを尋ねた。これら3つの質問に少しでも肯定的な回答をしたものはすべて金銭的負担とした」。
筆者たちは患者が医者と費用の話を少しでもすればそれは悪いことで如何なる「支払い方法の相談」であっても「負担」と判断している。どこから手を付けていいのやら。医者と費用の話をすることは良いことだと思う人も多いだろう。だがハーバードの人たちはそうではないようだ。これらの尺度を用いて彼らは多くの人に「負担がある」と結論した。
「それらのプランに加入した世帯の中で、低所得で子供が多い世帯の方がリスクが高かった。高免責額プランに加入している世帯の方が自己負担が思っていた額よりも多かったと回答した割合が高かった」。
驚くべきことに、それらの世帯がそのような負担を避けた場合にはどうなるのかに関して彼らはまった気にも留めていない。だが彼らはそのヒントを与える表を作成してしまった。保険料と免責額を比べればそれが明らかとなるだろう。ちなみに、免責額がゼロというのはゴールドプランのことだ。
Bronze Plan Gold Plan Difference Maximum Bronze Deductible
Individual
2,700 4,680 1,980 1,750
Family
9,526 16,716 7,190 3,500
これによれば、家族構成が4人で免責額が35万円以下の世帯の負担はその免責額を避けるために71万9000円を追加で支払わなければならなくなったとしても彼らによると「負担が軽くなるのだ」そうだ。保険料というのはその世帯にとっては失われるお金であるということにも注意する必要がある。その世帯は彼らがまったく治療を受ける必要がなかったとしても保険料を毎年支払わなければならないだろう。その逆に、免責額というのは治療を受けなければ一円も支払う必要がない。もしくは免責額のほんの一部を支払うことになるかもしれないといったところだろう。
だがハーバードの我々の友人たちはその世帯が(マサチューセッツ州限定の)非常に高い保険料(または税)を払うことになっても何の問題もないと思っているようだ。免責額がゼロでさえあればまたは患者が医者と費用の話をしないのであれば。
以下、寄せられた怒りのコメント。
Lloyd says:
マサチューセッツ州のゴールドプランの保険料は本当に高いな!
(馬鹿)diogenes says:
このことが本当に示していることとは人々は自分たちのリスクをまったく把握できないということだ。彼らは見掛け上は安く見える保険を選んでいるが実際には本当のリスクを考慮していないし結局はより多く支払う目になる。それがグッドマンのHSA/High Deductibleという概念の欠陥だ。私は今まで彼の説明が一度も理解できなかった。NCPAのサイトに貼られてあった税額控除の額を見るまでは。彼と彼の妻は9000万円ぐらいの収入があるのだろう。彼が自己負担を気にしなかったとしても不思議はない。
Greg Scandlen says:
では、君は35万円の免責額を避けるために毎年71万円を払い続けることがいいことだと言うのだな?リスクをまったく評価できていないのは君の方だ。
良い記事だ。ただ、すごく衝撃を受けたのだが、Health Affairsの記事へのリンクをクリックしてみたらHimmelstein and Woolhandlerの名前がないんだよ。ハーバードに間違った考えを感染させるという彼らの努力が実を結び始めたのではないのかと思う。
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